「銀鮭のハッピーターン焼き」に挑戦

最後に試してみる食材は銀鮭。そう、冒頭にも書いた通り、亀田製菓社員食堂で出されているという噂があった「サケの衣焼き」をイメージしています。もちろん、筆者は亀田製菓の社員ではなく、当然ながら社食で食べた経験もないので、勝手に想像して作ります。

何度も言うように、ハッピーパウダーのみを採取するのは尋常ではない手間がかかるため、先ほどのおむすび同様、今度もハッピーターンを粉々に砕いたハッピーターン粉を使うことにしました。銀鮭にはあえて下味をつけず、溶き卵にくぐらせてから、ハッピーふりかけにつけます。そう、パン粉の代わりに「ハッピーターンふりかけ」を使うわけです。

後は、オリーブオイルを多めに敷いたフライパンで揚げ焼きにします。焼き始めると、ハッピーターン特有の甘い匂いが立ちのぼります。そして、加熱するにつれ、それが香ばしさに変わっていきます。これがまた、かなり食欲をソソる、何ともいい香りなんですよ。そして完成したのがこちら!

なかなか美味しそうにできました。ただ、肝心なのは味です。食べてみると、サクサクッとしたハッピーターンの衣の食感がイイ! しかもお菓子のときの強めの甘じょっぱさがいい感じに抜けていて、銀鮭本来の味をさらに押し上げています。
しかも、鮭には下味をつけていないのに臭みもなく、優しい甘味と塩味が感じられ、これはなかなかの美味! 筆者はこれで十分に満足できましたが、「こんな程度じゃハッピーが足りねえ!」というハッピーターン信者は、サケの上から“ハッピーターンふりかけ”を追いがけすると吉です。
追いがけしても、ハッピーターンは決して主張しすぎることがなく、ちゃんとサケの味の裏方に回ってくれます(試し済み)。つまり衣として、調味料としてハッピーターンは超優秀なのです。拍手したいくらい!

というわけで、結論から言うと、ハッピーパウダーが料理全般にかなり便利に使えるのはもちろん、ハッピーターンを砕いたふりかけも超優秀な食材&調味料になることがわかりました。何より意外だったのが、熱を入れると、ハッピーターン独特の強い甘じょっぱさが全面に出すぎないこと。料理を台無しにするどころか、料理全体の旨さを引き上げてくれるのです。
さすが魔法の粉。美味しいです。今回は3つの料理しか試していませんが、もっといろいろ工夫できると思うので、みなさんもぜひ試してみてください。そして、できれば亀田製菓さんには、ハッピーパウダーを単体で売って欲しいと切に願います。
(撮影・文◎土原亜子)