レシピ通りに「酒粕ガトーショコラ」を作ってみる!

使うのはたった6種の素材のみ。そして、温め・焼く時間を除いた実作業時間は、約10分足らずでできてしまうようです。まずはレシピ通りに、素材をレンチンで温め柔らかくした後、一気に混ぜていきます。

レンチンした素材は見た目よりも柔らかく、泡だて器やヘラなどを使ってかき混ぜると、一気になめらかになっていきます。完全になめらかにするのも良いですが、「酒粕感」を残したい筆者は、あえて酒粕の粒々を潰さないようにかき混ぜました。

ある程度柔らかくなったところで卵を割り入れ、さらにかき混ぜます。綺麗に馴染んだら焼く前に薄力粉を混ぜ、さらにかき混ぜ。

ここまでの工程を終え170℃に熱したオーブンで25分焼き上げると「酒粕ガトーショコラ」が完成します。ここまでの工程は超簡単で、アッという間に終了。こんなに簡単な作業で絶品の味が完成するならかなり嬉しいレシピです。
絶品の「大人の味わい」に仕上がった「酒粕ガトーショコラ」

オーブンに入れて焼き上げること25分。途中気になり、オーブンの窓から焼き上がっていく様子を覗きつつ待ちましたが、無事に完成。

焼く前の写真と比べ、生地全体がフワッと膨らみました。生地はかなり密度が濃く、チョコレートと濃厚な味わいを贅沢に味わうことができました。さらに、あえて残した粒々の酒粕が「大人の味わい」を表現していてこれが絶品!
次々と口に運びたくなるほどの味で、こんなに簡単に絶品の「酒粕ガトーショコラ」が完成するなんて、作った筆者自身が驚くばかりでした。同時にこれはバレンタインのプレゼントにもぴったりで、日頃の自分へのご褒美にもオススメのレシピだと思います。

ちなみに、「酒粕ガトーショコラ」のレシピを教えてくれた中本酒造店では、酒粕をさらに使いやすくしたパウダー状に加工した「糀っ粉」というものも販売しています。今回の「酒粕ガトーショコラ」ではあえて酒粕の粒々感を残しましたが、これが苦手な方は、この「糀っ粉」で作ってみると良いでしょう。
酒粕は多くのスイーツにもバッチリ合うスーパーフードだった!

今回、「酒粕ガトーショコラ」を教えてくれた中本酒造店のスタッフの方に改めて「酒粕とは何か?」について聞きました。
「酒粕とは、お酒をしぼった後に残る固形物です。米・麹・酵母由来の機能性成分が凝縮された状態で豊富に含まれている優秀な食品で栄養の宝庫です。特に弊社は全量純米蔵での酒造りを行っているため、醸造アルコールをいっさい添加しておらず、この点からも美味しい酒粕が摂れます。
『製麹』麹をつくる作業の時間を短めにし、米のたんぱく質を分解しすぎないようにするなどをしており、酒粕に米の美味しさ、栄養が凝縮できています。小さな蔵だからできる丁寧な醸しにこだわった結果、副産物である酒粕が絶品となったというわけです」(中本酒造店・スタッフ)

また、今回の「酒粕ガトーショコラ」だけでなく酒粕をスイーツや料理に使うことで、美味しさだけでなく、健康効果にも期待ができるとも。
「酒粕はタンパク質、ビタミンB、食物繊維など多くの栄養素が含まれるスーパーフードで栄養素・レジスタントプロテインも含まれています。このことから、免疫力アップ、腸内環境の改善、コレステロールを下げ中性脂肪を適正化するなどの効果も期待できます。
『酒粕ガトーショコラ』はもちろん、日々の食事にぜひ酒粕を使ったレシピを取り入れてみてください。ちなみにスイーツでは『酒粕チーズケーキ』『酒粕プリン』『酒粕大福』などもできますし、料理では和洋のどんな料理にも合わせることができます。これらもぜひお試しいただければ嬉しいです」(中本酒造店・スタッフ)
調査結果:「酒粕ガトーショコラ」は確かに約10分の実作業で完成し、しかも絶品だった! 酒粕は料理はもちろん、スイーツにもバッチリ合うスーパーフードでもあった!
作りながら驚くことが多かった「酒粕ガトーショコラ」。簡単で美味しいことにくわえ、酒粕の効果も期待できるバレンタインのプレゼントにも最適の一品でした。バレンタインのチョコレートのチョイスに悩む方は試しに自作してみてはいかがでしょうか。この味にハマり、さらには「酒粕沼」にどっぷりハマるかもしれませんよ!
(撮影・文◎松田義人)