なぜ“かまど”にこだわるのか? その秘密は「沸騰力」にあり!

前述の通り、「おどり炊き」の魅力は“かまどで炊いたような炊き方”を再現したところにあります。そもそもなぜかまどなのかといえば、パナソニックの答えは「かまどで炊いたごはんは、おいしいから」と至ってシンプル。言うは易しですが、実は炊飯器でかまどごはんの美味しさを再現するのは、想像以上にハードルが高いのも事実。

理由の一つが加熱力の問題です。かまどごはんの美味しさの秘密は、1000℃以上の強火による吹きこぼれるほどの「沸騰力」に由来します。これによりお米全体に熱を行き渡らせてムラなく加熱、一粒一粒の旨みを引き出しているんです。
一方、炊飯器で1000℃もの高温は、家庭で使う家電製品としては熱すぎるため、再現が難しかったのです。この難題を解決したのが、開発した釜の中を一気に減圧をすることで爆発的な沸騰力を引き起こすパナソニックの特許技術「可変圧力」と、高速でIHを切り替えて集中加熱を行う「大火力IH」です。

「可変圧力」とは、炊飯器を密封状態にしたうえで加圧して沸点を上げ、そこから急速に減圧することで、炊飯器内で爆発的な沸騰を擬似的に起こすもの。この結果、噴きこぼれるほどのかまどの「沸騰力」を瞬間的に再現するわけです。

一方の「大火力IH」とは、釜全面を包み込むように搭載したIHを高速で切り替えて集中加熱することで強力な泡の熱対流を発生させ、均一に加熱することでムラなくふっくら炊き上げる技術です。
この2つの技術により、激しい泡の上昇で米と米の間に隙間をつくってお米を“おどらせる”ことで、お米一粒一粒にしっかり熱を行き渡らせるとともに、本来の旨みを引き出しながら、ムラなくふっくら炊き上げることに成功したというわけです。
“炊いて食べて分析”を繰り返して誕生した炊飯器

「おどり炊き」は、より美味しいごはんを炊くためにさらに進化を続けています。その一端を担っているのが、お米の特性に精通し、美味しさを理論的に解析して炊飯プログラムを開発する「Panasonic Cooking @Lab 炊飯部」。炊飯科学のプロ集団です。
すべてにおいてバランスがとれた“優等生“のようなごはんの実現のために、実際に食べて味を確認する「官能評価」と美味しさの成分を定量的に分析する「理化学的評価」、「物性評価」を繰り返し研究することで、個性豊かな銘柄米の美味しさを引き出す、銘柄に合った炊飯プログラムの開発を行っています。

そのほか、最高250℃の高温スチームを釜の中に噴射・加熱して “おねば”をお米の表面にコーティングして旨みを閉じ込める「高温スチーム」機能や、自社一貫生産のこだわりの「ダイヤモンド竈(かまど)釜」、お米の個性や状態に合わせた炊き分け機能、スマホアプリとの連携機能など多彩な機能が搭載されているのも「おどり炊き炊飯器」の特徴です。
お米の価値が見直されている今だからこそ、本当に美味しいごはんが炊ける炊飯器に注目してみては?