竹って美味しいの!?　 “地球料理プロジェクト”から誕生した「Bamboo Galette」の竹感はいかほど？

　サステナブルという言葉が随分と浸透した昨今、コオロギラーメンといった昆虫食も注目され、いずれ来たるであろう食糧資源不足の時代を救うなどと言われています。そんななかまた注目すべき商品が登場しました。その名も「Bamboo Galette（バンブーガレット）」。なんと竹を使ったお菓子なんです。

食べることで、放置竹林という環境問題の一助になる

　手がけたのは『LIFULL』の飲食事業『LIFULL Table』。「食べることが、地球のためになる」「地球の新たな食材を見つける」をコンセプトとした「地球料理（Earth Cuisine）」プロジェクトのひとつとして、「放置竹林」が社会問題となっている「竹」にフォーカス。昨年には、間伐材を使ったパウンドケーキ「Eatree Cake」も発売し、話題となりました。

　青々しい竹を模したパッケージは高級感が漂い、かぐや姫の世界観。原料となるのは、福岡県で問題となっている放置林の竹と笹で、ガレットにはそのパウダーを24パーセントも使っているそうです。ただ、こちらの商品、竹を食べるという話題性だけで目を引こうというものではありません！　手がけたのは、世界中の美食家が足を運ぶ予約困難な『SUGALABO』のシェフとしても活躍した薬師寺陸シェフ。2017年には若手料理人の登竜門「RED U-35」にてGOLD eggを受賞するなど、腕利きの料理人というのだから、味は保証されたようなもの！？

　で、実際にその竹感はいかほどか？　実際に試食してみました！　素材として存在感のある竹の粒子に注目し、 香ばしく炒り、 上質なバターと一緒にガレットにしただけあり、ホロホロ、サクサクとした食感が◎。それでいて口溶けの良さもあって、竹の風味がふわりと香ります。

　さらに、馴染みのある柚子の香りをのせ、 甘くなりすぎないようアクセントに振った笹塩がポイントに。竹林から想像する鬱蒼としたイメージ、青々しさは皆無で、むしろその味わいは上品。スイーツとしての完成度は文句のつけようがないという印象です。

　古くは、砂糖の原料となり、笹も「酒」の語源ともなるなど、日本人と関わりの深い竹。そんな、身近な竹について改めて考えるきっかけともなってくれる「Bamboo Galette」は、美味しいだけでない、食べることで地球を守る取り組みの一助になれるスイーツでした！