
●三重県の鳥羽国際ホテルのチーズケーキが全国のスイーツ好きから愛され続ける理由とは?
ケーキの世界といえば、その甘やかでハッピーなイメージとは裏腹に、生クリーム軍、カスタード軍、チョコレート軍、フルーツ軍などが、生き残りをかけて常に激しい争いを繰り広げる弱肉強食の戦場です。死屍累々のバトルフィールドにあって、しかし涼しい顔で丘の上に陣取り、常に一定の勝ちを納め続けて周りに一目置かれる常勝軍団がいます。そう、チーズケーキ軍です。
レア、スフレ、バスク、ニューヨークなどの知将・猛将が脇を固めるチーズケーキ軍は、その圧倒的な武力(おいしさ)と、ナッツやチョコレートなど、他国から有能な人材を登用することも厭わぬ用兵術(バリエーション)により、生き馬の目を抜くケーキ界で不動の地位を築くまでに至りました。
そのチーズケーキ軍団を束ねる王といえば、何をおいてもベイクドチーズケーキ。凡百の最新スイーツが束になっても敵わぬどっしりとした重厚感と濃密な味わいは、まさに唯一無二。昭和の時代から令和の今に至るまで、ケーキ界の“ドン”として君臨し続けています。
さて、日本のチーズケーキ界の中でも「一生に一度は食べておくべき」、「買って損なし」とスイーツファンの間で噂される逸品が、実は三重県にあります。それが、東京オリンピック開催年の1964年(昭和39年)に開業した由緒あるホテル、鳥羽国際ホテル謹製のチーズケーキです。