拭く、巻く、集める? 横浜中華街で楽しむ「手ぬぐい」の味覚狩り!

季節は実りの秋。根菜や木の実などが収穫されるこの時期に、横浜中華街で秋の味覚狩りを楽しんできました! といっても、手ぬぐいのね。

拭く、巻く、集める? 横浜中華街で楽しむ「手ぬぐい」の味覚狩り!
食楽web

 手ぬぐい、お持ちですか? 手ぬぐいの用途といえば「拭く」が一般的。祭りの頃ならハチマキに。そうそう、お寿司やさんの大将もハチマキ。頭に被る居酒屋店主や陶芸家もいるだろうし、持ち歩きのペットボトルにカバーリングする器用な友人もいる。

 筆者の場合は、手ぬぐいの用途通り、キッチンに立つとき、エプロンに引っ掛けて手拭きにしたり、季節の風物詩が描かれた手ぬぐいならタペストリーにしたり。集めるつもりはなかったのに、気がついたらある程度のコレクションになっていた。

 いつしか、手ぬぐいが気になる存在となり、手ぬぐい専門店や和雑貨店を見つけたものならば、素通りできない。そして、そこで旬の手ぬぐいを目にして、ああ、もう秋か…、もうクリスマスか…、もう年の瀬か…と、日々を忙しく過ごす生活の中で、ふと季節の移ろいに感じ入ったりしたりするのだ。ときどき、八百屋さんを彷彿とさせる陳列もあり、それを眺めるのは楽しい。そして、美味しそう…と、手ぬぐいを見てつぶやくのである。よほど空腹だったのだろうか。

 横浜中華街東門から、中華街大通りを入ってすぐ右手にある『倭物やカヤ本店』は文明開化に想いを馳せ、新しい文明と日本の古き良き伝統のミクスチャーが楽しいショップ。店頭には和雑貨や生活用品、手ぬぐい、風呂敷など、見ていて飽きないアイテムがところ狭しと並ぶ。

 お目当ての手ぬぐいコーナーは2階。ただいま秋の収穫祭開催中!(と暗示にかけて)さっそく秋の味覚狩りに興じる。気分を盛り上げるべく、片手には竹製ざるを。そこに栗や柿、さつまいもなどを集めれば、どこからどう見ても秋の味覚狩りを楽しんでいる(ような気がする)。虚しいことなどない。

 収穫した手ぬぐいをよーく見てみると、柿柄には猿やカニが、栗柄にはリス、そしてここにも猿が。なんともサイケデリックなきのこ柄も妙にそそる。食用か毒きのこかは各自の判断で。

 日頃、手ぬぐいに馴染みのない方には、手拭きの用途以外に、手ぬぐいをてろ~んと広げて即席テーブルランナーやランチョンマットとしての活用がおすすめ。徳利やぐい呑を置けば、一瞬にして秋の晩酌シーンに。こういう機転で日本の四季と旬の味覚を愉しめる、そんな大人に私はなりたい。

(取材・文◎笹森ゆうみ)

●SHOP INFO

倭物やカヤ本店 外観

『倭物やカヤ本店』

住:神奈川県横浜市中区山下町165
TEL:045-680-0755
営:10:00~21:30(土曜~22:30・日祝~22:00)
横浜中華街本店ほか、川越店、成田空港店など、詳しい店舗情報は倭物やカヤHPにて。オンラインショップでの取り扱いもある。
http://www.cayhane.jp/shop/c/c08