
今回ご紹介する大阪のお店は、『出入橋きんつば屋』。名物となっているのは店名ズバリでもある「きんつば」。寒天で固めたあんこを小麦粉の皮で包んだ四角い和菓子ですね。
大阪人は派手好きなイメージを持たれがちですが、昔からあるシンプルな和菓子も大好き。手土産や差し入れなどに重宝され、いつ見ても多くの人がこちらの「きんつば」を買いにやって来ます。
1日に2000個以上を売り上げたこともあり、「大阪できんつばといえば出入橋」と言われるほど、大阪を代表するお店となっています。
「きんつば」が関西生まれの和菓子って知ってた?

店舗があるのは、大阪梅田から10分ほど歩いたオフィス街の何気ない一角。そもそも「きんつば」は関西で誕生したお菓子で、ブロック状の四角い粒あんの塊に小麦粉の生地を付けて鉄板で焼き上げています。もともとの形状は円盤状で、刀の鍔(つば)に形が似ていて、白い皮の色から銀鍔(ぎんつば)と呼ばれていました。
それが江戸に伝わる際、銀より高価な金になって金鍔(きんつば)となり、さらに明治期になって焼きやすくて運びやすいという理由から四角い形に変化したんだとか。現在の四角い「きんつば」は、角(かど)きんつばとも呼ばれています。