果たしてダイソーのステンレスドリッパーは優秀なのか?

さっそくお湯を沸かし、ステンレスドリッパーを使ってみることに。この商品は、直径12.5cmで台座付き。マグカップにも置ける大きさで、さらにゴム素材の持ち手も付いていて、なかなか機能的なデザインです。でも最も肝心なのは、ドリップして粉が下に落ちてしまわないか、です。

ステンレスドリッパーに直接コーヒーの粉を入れ、少しずつお湯を注いでみました。ポトポトと雫のように落ちていくコーヒー。いつものペーパーフィルターよりのんびりと落ちていくような気がします。そして香りがフワッと立ち上がります。ちびちびとお湯を注ぎ、コーヒーが入りました。

さて、飲んでみると、コーヒーの中には粉は微塵も落ちていません。謳い文句通り、きめ細やかな二重フィルターによる効果でしょう。
最後の一滴まで飲み干しても粉はどこにもナシ。しかもコーヒーが美味しい。これは優秀です。正直言って、2000円のステンレスドリッパーで初めて淹れて飲んだ時の、コーヒーに粉がザラザラ入っていたことを思い出して、むしろ腹ただしくなったくらいです。
ダイソーのステンレスドリッパーなら、もうペーパーフィルターを買う必要がなく、エコ&節約になること間違いなし! しかし、ここで、ふと普段使っているペーパーフィルターとどう違うのか気になってきました。

そこで、いつも使っていたペーパーフィルター用ドリッパーとステンレスドリッパーを並べ、同じ量の粉と湯量でコーヒーを淹れてみることにしたんです。

2つ一緒に出来上がりました。ひと口ずつ飲んでみると、その違いは歴然でした。
まず、ペーパーフィルターよりもステンレスドリッパーで抽出したコーヒーのほうが風味が強く、なおかつ味も濃いんです。これはコーヒーオイルや雑味がペーパーに染み込んで除去されてしまうのに対し、ステンレスの方はダイレクトに抽出されるからでしょう。
それだけではありません。温度の差もあります。ペーパーフィルターで淹れたコーヒーがアツアツなのに対し、ステンレスドリッパーのほうは、やや温度が低く感じるのです。おそらく金属に湯が触れることで、ある程度、温度が下がってしまうのでしょう。この2つの違いは一長一短と言えるかもしれません。
![コーヒーを受けるサーバーやマグカップを熱湯で温めておくとステンレスドリッパーで淹れてもコーヒーが冷めにくい。[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2022/03/20220319-coffee09.jpg)
ステンレスコーヒードリッパーでコーヒーを淹れる時は、まずステンレスドリッパーやサーバー、コーヒーカップなどをあらかじめ温めてから使用すること。そうすれば、アツアツで美味しいコーヒーが飲めるんです。
というわけで、結論です。ダイソーのステンレス製コーヒードリッパーはたった550円なのにほんのちょっとの手間暇で美味しいコーヒーが飲めて、ペーパーフィルターを二度と買うことなくエコ&節約もできる。超優秀な商品でした!
(撮影・文◎土原亜子)