華やかな旧正月料理が食べられる! 台湾料理『青葉』(新宿)

新宿の歌舞伎町のビルの地下にある台湾料理『青葉』。創業は1970年、歴代首相や著名人も足繁く通う老舗の名店です。こちらを取り仕切るのは、桃園出身の李克順オーナーシェフ。13歳で台北の料理店で修業を始めた、台湾料理一筋60年の大ベテラン。李シェフに台湾の正月料理を伺ったところ、早速目にも鮮やかな料理を紹介してくれました。
僧侶も壁を乗り越えてくる美味さのスープ「佛跳牆(フォーティャオチァン)」

まず紹介してくれたのは、「佛跳牆(フォーティャオチァン)」というスープ。直訳すると、僧侶が飛び越える壁という意味。フカヒレやアワビ、なまこなどの高級乾物を使い、あまりの美味さに修行中のお坊さんも壁を越えてぶっ飛んでくるという、通称「ぶっ飛びスープ」の名で親しまれています。
漫画「美味しんぼ」でも紹介され、日本でも有名になったスープは、世界三大スープのひとつです。結婚式でも振る舞われる、こんな豪華なスープを台湾では家庭で作るのかを聞いてみると、「これを作ったらみんな大変喜ぶから。干しものを戻すだけでも2週間かかる。昔はお正月だけ作るという家庭も多くあった。」と話す李シェフ。「でも今は、台湾ではコンビニでもレトルトを売っているから、気軽に買えてお正月にぴったり。」なのだとか。青葉の「佛跳牆」の中身は、三海珍味の燕の巣が入った豪華なもの。1日前までに予約すれば、新宿でぶっ飛びスープが味わえます。
皮付き豚を醤油、紹興酒などでじっくり煮込んだ「紅焼蹄膀(ホンシャオティーパン)」

こちらは『青葉』の名物料理でもある「紅焼蹄膀(ホンシャオティーパン)」。台湾の国際料理大会で日本代表として出場し、2年連続で金賞を受賞した至極の一品。大きな皮付きの豚足は見た目も豪華で、手の込んだ料理を出す正月料理の中でも、メインとなる一品なのだとか。油で揚げてから4時間以上煮込むという、手間ひまのかかる料理ですが、箸でスッと切れるほどやわらかな肉に感動です。

『青葉』の料理は日本人に合わせた味ではなく、「台湾そのものの味になるように調理している」と話す李シェフ。同店のメニューは現在220種類以上。「もし、メニューにないものがあったら、言ってくれれば作るから。」と笑う李シェフ。特別な旧正月料理も色々相談できそうです。