日本で台湾の旧正月を楽しもう! 東京周辺エリアで「団欒飯」が味わえる中国料理店4選

横浜中華街で随一の台湾菓子専門店『茂園』(横浜)

食事の後の団欒に食べたい台湾の焼き菓子
食事の後の団欒に食べたい台湾の焼き菓子

 台湾菓子も旧正月には欠かせない“縁起の良い食べ物”として知られています。横浜中華街にある、台湾菓子の専門店の『茂園』は、中区に自社工場を構え、伊勢佐木町で台湾菓子を販売しています。より多くの人に台湾菓子を知ってもらいたいと、2016年には中華街にもオープン。無添加の手づくりの菓子を常時20種類販売しています。中国菓子を売るお店はたくさんあるけど、台湾のお菓子だけの専門店は珍しいので、ぜひチェックしておきたいお店です。『茂園』の店主、黒岩さんに旧正月に食べられる台湾菓子を聞いてみました。

ナッツぎっしりの「伍仁月餅(ウーレンウェイピン)」

「伍仁月餅(ウーレンウェイピン)」500円
「伍仁月餅(ウーレンウェイピン)」500円

 日本でもお正月に向けて、スーパーではパックの大袋のお菓子が登場しますが、台湾でも春節の時期には、スーパーなどでは大袋のチョコやクッキー、伝統的なお菓子がたくさん売られるのだとか。「いつもより豪華なお菓子が登場するので、帰省の土産に持って帰る人も多い。」と語る黒岩さん。『茂園』の春節のイチオシは、3つのお菓子。

 まずは、カシューナッツやくるみなど5種類のナッツが入った「伍仁月餅(ウーレンウェイピン)」。小豆などの餡はなく、入っているのはナッツだけという高級品で、思う存分ナッツが味わえる月餅です。

黒餡に塩漬卵が2個入る「双蛋黄月餅(スァンタンファンウェイピン)」

「双蛋黄月餅(スァンタンファンウェイピン)」650円
「双蛋黄月餅(スァンタンファンウェイピン)」650円

 次は、上品な甘みの黒餡にアヒルの塩漬け卵が2つ入った「双蛋黄月餅(スァンタンファンウェイピン)」。「丸い形は円満を表す縁起物とされるので、旧正月のお菓子として人気が高い。」のだとか。この黒餡は黒みつをギュッと凝縮したような深いコクがあって滑らかで、もう驚くほど美味しいんです。どれにするか迷ったら、まずはこちらがオススメです。

甘さとしょっぱさに止まらなくなる「蛋黄酥(ダンファンス)」

「蛋黄酥(ダンファンス)」280円
「蛋黄酥(ダンファンス)」280円

 サクサクのパイ生地のような「酥(スー)」は、小麦粉とバターなどで作られる焼き菓子のこと。この「蛋黄酥(ダンファンス)」という焼き菓子は、小豆餡に塩漬けのアヒルの卵黄を丸ごと入れた豪華版です。やさしい甘みの餡に、少し塩気を感じるアヒルの卵黄がベストマッチ。甘さとしょっぱさがひとつで味わえる焼き菓子です。

 定番人気の「パイナップルケーキ」から、サクサクパイの「太陽餅(タイヤンピン)」まで、種類豊富な『茂園』。ここのお菓子は甘さ控えめで、どれもとっても美味しいんです。ひとつ180円からと手頃な価格も魅力的。中華街の散策の際、ぜひチェックしてほしいお店です。

●SHOP INFO

茂園外観

店名:茂園

住:神奈川県横浜市中区山下町220
TEL:045-663-0901
営:11:00~21:00
休:不定休

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 日本とは少し趣の異なる台湾の旧正月料理。台湾に行かなくても気軽に味わえるようになりました。今年の旧正月は、台湾料理を味わってみてはいかがでしょうか。

●著者プロフィール

矢巻美穂(やまき・みほ)
国内外の旅行雑誌を中心に活動するカメラマンで、撮影から執筆・編集作業まで行う。単著としてネパール、台湾、ウズベキスタン、韓国などのフォトガイドブックを執筆。近著の、東京と東京近郊で見つける「台湾」を取材した『東京で台湾さんぽ』(イカロス出版)が大好評。また、YouTubeで「旅ちゃんねる MinMin Tour」をオープン。これまで取材に行って、本当に美味しかった店や行ってよかった人気スポットを紹介。