【一度は泊まりたい宿】江戸の情景を残す倉敷の料理宿『撚る屋』で岡山食材のディナー体験

【一度は泊まりたい宿】江戸の情景を残す倉敷の料理宿『撚る屋』で岡山食材のディナー体験
食楽web

 江戸時代の風情を今に伝える岡山県倉敷市の美観地区。重要文化的景観にも指定されたこの街並みは、多くの観光客を惹きつけながらも、外国人観光客が比較的少なく、ゆったりと散策できる穴場的なスポットとして知られています。

 その一角に2024年11月、新たに誕生したのが料理宿『撚る屋(よるや)』。築110年以上の元呉服店の別邸を改修したお宿です。

岡山ならではの食材を取り入れたコース料理

『撚る屋』の魅力は、ディナーコースも楽しめる点。地元の名産である手延べそうめんやブランド牛「奈義牛」などを取り入れ、少人数制・カウンター席のみの完全予約制で提供されます。

 夏の訪問時にいただいたコースは、季節感あふれる3種の前菜からスタート。倉敷の地酒「奇跡のお酒」と合わせると、雄町米のふくよかな旨みが広がり、旅の疲れを癒す一杯に。フォアグラのもなかは、奈良漬と安納芋の組み合わせが絶妙で、一口で記憶に残るインパクトがありました。

 サワラの新緑焼きは豆のペーストが香ばしさと彩りを加え、ふっくらとした身との相性が抜群でした。

 メインは、岡山県奈義町の奈義牛のステーキ。細やかなサシが美しい断面、そして口に入れた瞬間の柔らかさと旨みが格別で、自家製の塩と醤油でシンプルにいただくことで肉本来の美味しさを存分に堪能できます。

岡山名物のデミカツに着想を獲た一皿
岡山名物のデミカツに着想を獲た一皿

 〆のご飯は、ミョウガやキャベツを使った爽やかな炊き込みご飯。食べきれない分はおにぎりにして部屋に持ち帰れるという心配りもとっても嬉しかったです。

「撚る屋」は全13室のみの特別な宿で、宿泊はもちろんディナーのみの予約も可能だとか! 美観地区の情緒とともに、岡山の食文化をじっくりと楽しめる場所として、観光と食の両方を満喫できる一軒です。

(撮影・文◎岩井なな)

●SHOP INFO
撚る屋 YORUYA
住:岡山県倉敷市東町2-7
TEL:050-5799-4721
https://yoruya-kurashiki.com/