酷暑の中でも生産者の工夫と努力が支える、岡山ぶどうの品質

岡山県で1875年に「マスカット・オブ・アレキサンドリア」という品種の栽培からまったぶどう作り。雨に弱く高温・乾燥を好む品種は、日本での育成が難しかったものの、産地化にいち早く取り組み、岡山県は日本一の生産地になりました。
そこから長い年月をかけ、品種改良や新技術を積み重ねて味を追求し、現在では大粒で種なしの「ニューピオーネ」、皮ごと食べられる「シャインマスカット」、、「紫苑」など多くの品種を栽培。どれも糖度の高さや美しい房の形が高く評価されています。

しかし、近年はフルーツにとって過酷な生育環境。岡山県も例外ではなく、今年も記録的な酷暑が続きました。その中で、どのようにおいしいぶどうを作り出しているのでしょうか。
「岡山県 農林水産部 農産課」の担当者によると、生産者が特に気を配っているのが日当たりへの対策なのだそうです。
ピオーネは高温になると着色が進まず、シャインマスカットは直射日光が当たると日焼けで黄化が進み、いずれも外観品質の低下につながるとされています。そこで、着色しやすくするために着果数を減らしたり、日当たりの強い位置のぶどうには日よけの傘をかけたりと、生産現場では生産者が日々尽力しているのだそう。そうしたさまざまな工夫と努力が品質を支え、美しくおいしいひと房になっているんですね。
おいしく食べたい! ぶどうの味と鮮度を保つ3つの方法とは?
![ぶどうの皮についた白い粉は落とさないで! [syokuraku]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/10/20251008-budo04.jpg)
大切に作られたぶどう。購入したらどのように保存すればいいのかご存じでしょうか? 常温、それとも冷蔵? おすすめの3つの保存方法をご紹介します。
1.購入したらすぐに野菜室へ
ぶどうはデリケートなフルーツなので常温はNG。購入後はすぐに冷蔵庫の野菜室に入れて保存を。房ごと保存すると日持ちは2~3日程度。枝の部分をはさみなどでカットして1粒ずつバラバラにしてから保存すれば、冷蔵で1週間ほど楽しめます。
2.皮についた“白い粉”は洗わずにそのまま保存を
ぶどうの表面についている“白い粉”は、ミネラルが主成分の「ブルーム」と呼ばれるもの。水分の蒸発を防ぐためにぶどう自らが出しています。粉が濃いほど新鮮の証とされ、購入後洗わず保存すれば鮮度が長く保てます。

3.ぶどうは「買ったときが食べごろ」
ぶどうは収穫時点で成熟したものが出荷されているため、「買ったとき」が一番おいしいタイミング。購入後は追熟せず早めに食べるのが正解です。冷やすことで甘さを強く感じられるため、食べる1~2時間ほど前に冷蔵庫へ入れたり、氷水で15分ほど冷やすとおいしさがアップします。
みずみずしい味わいをそのまま食卓へ、お料理やスイーツにも大活躍

皮ごといただける「シャインマスカット」や、大粒で種なしの「ニューピオーネ」は食べやすいので、朝食にも最適。太陽の恵みから生まれる甘さが、一日の始まりに元気をチャージしてくれます。2時間ほど冷凍庫で凍らせてシャーベット状にした、シャリシャリ感のぶどうもおすすめです。

そのまま食べるだけでなく、甘みや酸味、香りを生かしてお料理やスイーツにも活用できるのがぶどうの魅力。皮ごと使えるので、持ち味を余すところなく生かせますね。
岡山のぶどうはいまが旬。ぜひ今年の甘みたっぷりなひと房を食べ逃さないよう、チェックしてみてくださいね。
●DATA
おかやまフルーツ情報サイト
https://momotaros.com/