プロの料理人による開発と自社製造が美味しさの秘密

建物は小田急線鶴間駅から徒歩約20分、厚木街道が国道246号に合流する地点に位置し、床面積は東京都町田市で稼働する2つのセントラルキッチンの約2倍。これまで分散されていた工程を一所に集約することで製造能力が飛躍的にアップ、SDGsや地域雇用の促進にも貢献しているそうです。

『成城石井』の強みはズバリ、惣菜やデザートなどの企画・開発・製造を一貫して自社で手がけること。スーパーマーケットの自社製造がまだ珍しかった四半世紀以上前からセントラルキッチンを立ち上げ、数々の自家製商品を世に送り出し、多忙な共働き世帯などに大いに喜ばれてきました。
ここで中心となって開発・製造に携わるのは、一流ホテルや有名レストラン、専門店などで経験を積んだ、確かな腕を持つプロの料理人。素材や製法にこだわるのはもちろん、試行錯誤を繰り返しプロが納得できる美味しさをとことん追求、その妥協なきこだわりが多くの食卓で愛される商品につながっているのですね。
あえて手作業にこだわることで美味しさを

最新型の包餡機や環境に配慮した包材の導入を行う一方で、下処理から調理、盛り付けに至るまで、あえて手作業を取り入れることも『成城石井』のこだわりです。
例えば『成城石井』の惣菜で長年人気の「成城石井自家製 ポテトサラダ」では、もっとも美味しい皮と身の間の部分を生かすために、蒸し上げたじゃがいもを一つひとつ丁寧に手で皮をむき、軽くつぶしてからバットへ入れているではありませんか。この後で機械にかけますが、そこでもマッシュしすぎないことで、ホクホクとした食感が楽しめるようにしているとはさすがです。

こちらは「台湾グルメフェア」の一品、「成城石井自家製 自家製麺使用 台湾風担仔麺(タンツーメン)」のスープ作りの現場です。直火釜で生姜、ニンニクを加熱し香りを出したら、ナンプラー、オイスターソース、がらスープを投入。『成城石井』ならではの工夫は、味のベースに干し椎茸の戻し汁を使用すること。日本の乾物の旨味を取り入れることで、台湾料理になじみがない人でもぐんと食べやすくなるのだそう。

たっぷりの香ばしい煎りごまを手作業で付けているのは、同じく台湾グルメフェアの一品「成城石井自家製 青ねぎたっぷり! 台湾風胡椒餅」。ちなみに、ごまの隣にあるボウルに入っているのは砂糖水。ごまを付ける前に上面を砂糖水に付けると、加熱したときに照りが出て美味しそうに焼き上がるそうです。