深夜族に人気!『台湾ラーメン 仙』の「家系meets台湾ラーメン」

続いては、前述の『南陽倶楽部』と同エリアにある『台湾ラーメン 仙 錦店』。朝方まで営業していることもあり、錦界隈の深夜族に人気のお店です。こちらは、家系豚骨スープをベースに使い、従来の「台湾ラーメン」の味わいをより濃厚にしているのが特徴。さっそく筆者もオーダーしてみました。

その部ジュアルは、スープの色がいかにも濃厚な雰囲気を醸し出しています。すすってみると、家系豚骨スープがまろやかで、辛味は比較的マイルドな印象。白い麺とのバランスも素晴らしく、これもまた進化系「台湾ラーメン」の一つ、という印象を覚えました。錦界隈で飲み尽くした後のシメの1杯として欲する味わいだと思いました。
元祖にして最高峰!『味仙 矢場店』の「台湾ラーメン」

最後は、『矢場味仙』の愛称で知られる『味仙 矢場店』。言うまでもなく、「台湾ラーメン」の始祖『味仙』の支店で、創業者の娘さんが営む人気店です。数多くの絶品料理が人気の同店ですが、シメでいただく「台湾ラーメン」にももちろん力を入れており、複数の辛さを選べるのが特徴です。ただでさえ辛い「ノーマル」に対し、「アメリカン」はノーマルよりも辛さ控えめ、「イタリアン」は激辛、「アフリカン」は最強の激辛……と設定されています。慣れないと、少し混乱しますが、この呼称はお客さんから生まれお店が採用するようになったのだそうです。

筆者はここで「台湾ラーメン(ノーマル)」をオーダー。程なくして着丼したそれは、ノーマルにもかかわらず、激辛な出立ちです。スープをすすり、麺を口に入れるだけでシビれるような辛さが喉奥を刺激します。しかし、何故だかこの辛さがヤミツキとなり、次々へと口の中に入れたくなる不思議な魔力を感じました。真っ赤なスープ、台湾ミンチ、ニラ、白い麺というシンプルな構成も素晴らしく、クラシカルで完成された味わいを求めるのなら、やはり『味仙』にはどこにも敵わないようにも思いました。
まとめ
2023年時点での最新の名古屋における「台湾ラーメン」を4店食べ比べしました。全国で、すっかり定着したとおぼしき「台湾ラーメン」も、その聖地・名古屋では今日も進化を続けている店が出続けています。その一方、クラシカルな味わい、シンプルな味わいを貫く店もあり、実に個性豊か。一口で「ここが一番うまい!」とは言えないようにも思いました。
あなたはどの店の「台湾ラーメン」が気になりましたか。本記事を参考に、ぜひあなた好みの「台湾ラーメン」を見つけてくださいね。
(取材・文◎加賀ま波、松田義人)