いざ実食。味の違いが明らかに!

ではまず『吉野家』のから揚げから食べてみます。衣がサクッとしていて、中の肉は弾力がありつつ、柔らかくて、前歯を入れると肉汁がほとばしるタイプです。そして下味の生姜がしっかり効いている。まさに王道のから揚げの味わいです。
テイクアウトの場合は、ごはんとおかず(から揚げとキャベツ)がセパレートになっているので、丼ではなく「からあげ定食」のように別々に食べられるのもポイント。肉の脂の旨味が強いので、白いごはん、キャベツとも相性バッチリです。付属でマヨネーズもつけてくれます。このマヨネーズがまたよく合い、居酒屋でつまみに食べる唐揚げのようなおつまみ味に変貌します。

次に『なか卯』のから揚げです。まず衣はガリザクタイプではありません。タレが絡まっていてしっとり。しかも噛むと、衣同様、肉までしっとりしているのです。そのしっとりさ加減が半端ない。クニクニ、フニフニしており、もはやアゴを使わなくても食べられそうです。
そして、絡まっている醤油ダレがかなり甘めながら旨味もしっかりある。そのタレがごはんにしっかり染みているので、食べていると “焼き鳥丼”や“うな重”を食べているような、そんなイメージ。そう、『なか卯』の「鶏唐丼」は、そこはかとなく高級感があるんです。
まとめ

というわけで、『吉野家』の「から揚げ丼」(並・516円)と『なか卯』の「鶏唐丼」(並・590円)。交互に食べ比べてみると、まったく違うベクトルに進化したから揚げだということが改めてわかりました。
どちらが美味しいという比較もできないくらい、違うモノ。そして好みもかなり分かれると思います。みなさんは、どちらのタイプがお好きですか?
(撮影・文◎土原亜子)