やっぱりでかい! そして山盛りだった!「大ブタ」全ましまし2068g

先に席についている人の前に届くラーメン、みんなでかいなぁ~っと思ってみていたけれど、自分の目の前にやってきたのはもっとデカかった。「大ブタ」で全ましましってこんなに迫力があるとは。
まずは計測。直径19.5cmの器に高さ約18cm。そして重さは2068g(器の重さを除く)。おそらくだけれど、「大ブタ」にしなくても、「並」でトッピングをましとかノーマルでも、この店、1kg超えるんじゃないかと思う。
秋葉原~御徒町エリア(高速道路側)の大喰いの人たちなら誰でも知っている、と言う噂に思わず納得。「並」で約1kg、「大」で約2kgになる店、しかも15時近くになってもお客さんどんどん入ってくる店、話題にならないわけがない。2kg超えなのに1200円で分厚いブタ4枚ものって、お得感も感じられます。

まずはスープを一口。濃厚で塩気しっかりだけれどほんのり甘い。ドスッとした旨みが口の中に広がってきます。続いて重なっているブタを、頂上に乗っていたあぶらと合わせて一口。柔らかくむっちり美味い~! 味付けあぶらだから旨みがより強く感じられます。
「スープは豚骨を軸に、鶏ガラや背脂、タレは醤油を2種使い“かえしむらさき”に近づけていますね。麺はストレートの太麺、自家製麺。茹で前で400gあります。具は国産豚の腕肉で作るチャーシュー。できるだけあぶらのついているところとついていないところを一緒に出しています。野菜はキャベツ、もやし、ニンニク、あとは背脂とほぐし肉が入っています。ほぐし肉は端材が出るからね。あとでまとめて味付けしたものなんですよ」と店主の石井忍さん。豚の腕肉だからむっちり感がすごかったんだ。納得!

ほぐし肉や背脂がたっぷりだから最初は澄んでいたスープが、食べすすめていくうちに褐色のトロトロスープに。旨みがどんどんパワーアップしていきます。生ニンニクも溶け込んで香りもコクも力強さもマシマシ状態。そして存在感たっぷりの極太麺はスープの持ち上げもよく、ほぐし肉やニンニク、もやしなども絡み合って口の中にやってきます。いろんな美味さがドスドスとやってくるような美味しさ。しかも、中盤まで食べ進めても中からまだ湯気が上がってくるぐらい熱さをキープしています。
しかし、さすが2kg超え。食べ続けているうちに突然満腹のサインが訪れます。まだブタが丸ごと1枚残っているのに。麺もまだ結構あるのに。店主に、完食するためのアドバイスを聞くと、「15~20分以内、満腹中枢が反応する前に食べきれっ! ブタを最後にとっておくとやられるからね、あ~、ブタまだ食べきってないの? ブタ最後は悪手だね~」。先に聞いておけばよかった!

「うちは麺少なめ注文で、普通の店の大盛だからね。『並』で1kgあるから。だから、自分で食べられる量を理解して、残さず食べてほしいですね」。「並」でやはり1kgあるんですね。「だから、麺の量半分とか、1/3とか、麺なしで注文する人もいますよ。無料トッピング注文の際に声かけてもらえれば麺の量も調整できるから、美味しく食べ切れる量で注文してほしいですね」。
ちなみに、2019年のラグビーW杯の際にラガーメンが食べにきたそうですが、完食できなかったとのこと。「だから普通の日本人のすごい人は本当にすごいんだよ。お相撲さんも来るけど意外と食わないからね」。2kgをあっさり食べられる、街中に潜む大喰いさん、素直に尊敬します。

ということで、ここに食べに来る際は、1kgがデフォだから、1kg食べられない人は最初から麺の量を半分とか1/3で注文することをおすすめします。いや、初めて食べにきた人も、麺少なめからでいい気がする。それでも他の店の大盛サイズだから。
ちなみに、「大ブタ(全ましまし)」の公式ボリュームは、スープ350cc、麺茹で上がり800g。ということは、チャーシューや野菜が850g、ということ? 麺は茹で前の倍のボリュームになるってことですね。すごい!

店主は元々ジロリアンで、好きすぎて自分でも作り始めちゃった、という二郎インスパイアと言うより二郎リスペクトの人物。「大ブタ(全ましまし)」は月に1~2人ぐらい食べ切る人が現れるそうで「もぉ勇者だよね」とにっこり。
ちなみに店頭には黒烏龍茶の自販機があり、この黒烏龍茶は持ち込みOK。水よりもっと強いもので濃厚な旨みをリセットしたい、という人は、買っておくのをお勧めします。
大事なことなのでもう一度言います。『ラーメンイエロー』の「並」は1kg、「大」は2kg。他の店の大盛がこの店の少なめです。次回は麺少なめにして、スープまでしっかり完食を目指す! 絶対リベンジしに来ます!
(取材・文◎いしざわりかこ)