
都内を中心に数店舗を展開する『カレーは飲み物。』。なんともセンセーショナルな名前の有名店だが、いまだ未食の筆者。そろそろ本当にカレーが飲みもののように味わえるのかを確かめておきたいと考え、残暑厳しい某日、訪問してきた。
こちらでは山盛りのカレーを食べることができる。今回私が取材したのは「牛かつカレー」(1枚1250円、1.5枚1430円、3枚2010円)。都内では御徒町店の夜限定メニューだ。単なる山盛りカレーや、とんかつのカツカレーはおなじみだが、それが牛かつで楽しめるとあり、山盛りマニアの間でも人気のよう。さっそくチャレンジしてみた。
食券を買い、オーダーして待つこと数分。ドンと出された牛かつカレーダブル山盛り。ダブルとはライスのことかと思いきや、牛かつが2枚!なんとボリューミーな!ターメリックライスにルーがたっぷりとかけられ、その上にスライスされた牛かつがどっしりと。切り口を上に向けて、肉の赤身が見えるレイアウト。きつね色の衣、赤いルー、黄味がかったライス、白い千切りキャベツとの色彩コラボレーションが、食べる前に目を楽しませてくれる。フォークが横から突き刺さったような状態で出てくるのも粋なはからいだ。
まず牛かつからいただく。衣はさっくり柔らかい。肉はレアで、こちらも柔らかさ抜群。しかも脂っこくないので、案外スイスイと食べることができる。
そしていよいよカレー。ルーは予想に反してマイルドな味わい。しかし辛さも十分で、数口食べただけで額に汗がにじんでくる。「飲み物」と謳っているくらいだから、サラサラ系の口あたりを思い浮かべていたが、とろみがあって、こちらも想定外だ。しかし、このとろみが絶妙で、どんどん食べ進めることができる。
が、ルーは飲めるが、カレーは飲めない。
そもそも「カレーは飲みもの」とはウガンダさんの名言だが、ある意味、飲みもののように、グイッと一気にあおれるような引力があるのは確かだ。ルーも辛すぎないので、それこそ飲み物のように一気に流し込める。
が、繰り返すが、やはりご飯や牛かつと一緒に飲めはしない。「ルーは飲めるが、カレーは飲めない」。これが現実だ。
完食までに5分強。途中でギブアップしてしまうことも覚悟していたが、その不安は必要なかった。脂っこさがなく、おなかにもたれることがない。さっぱりとした千切りキャベツで口直しもできるので、ボリュームと味、どちらも楽しめるカレーであった。
(取材・文◎松本壮平)
●SHOP INFO
店名:カレーは飲み物。御徒町店
住:東京都台東区上野3-23-3
TEL:03-5812-4770
営:昼11:00~16:00
夜17:30~21:30
休:なし