想像以上にヅケ&酢飯の山! 一人パーティ気分になれる「ばらちらし丼(メガ)」

目の前にやってきたのは、大きな丼に限界まで盛り付けられた、山のような丼。早速計測です。直径20cmの器に高さ約16cm。重さは2494g(器の重さを除く)。味噌汁や茶碗蒸し、小鉢もあるので3kgを胃袋に収められる人のみ完食できるボリュームです。さすが埼玉のデカ盛り。トータル3kg近くあって1200円って、良心的すぎます。
「今日の中身はマグロ、タイ、ヒラメ、カンパチ、玉子、イカなどです。もちろん内容は日替わりですね。その日によってシマアジやスズキなども入れたりしています」と話すのは店主の鈴木光明さん。ランチタイムのばらちらしは、前日の夜に残ったネタをヅケにしているとのこと。なので季節や入荷状況、前夜のお客さんの注文によって内容が変わります。

そもそも、なんでメガを出すようになったんですか?「最初は、サラリーマンや職人のお客さんが大盛りでも足りないって、もうちょっと、っていうから、倍々で増やしていったことがきっかけですね。半端な量じゃしょうがない、インパクトのあるボリュームで、と冗談半分で出していたんですが、今ではメガを目指してくるお客さんも増えてきてね~」と店主。確かに、このボリュームを噂に聞いたら、目指してくるお客さんも増えるってもんです。
メガ盛りは、通常1日限定5食。「シャリがなくなっちゃうからね。3人以上で注文する場合は、前もって電話で予約を」とのことです。

本来ならお箸で食べるところですが、今回はわがままを言ってスプーンでいただきます。この日の魚はマグロが多め? ヅケにしているのでとろっとしているのと、ときたまやってくるイカのプリッとがいい感じです。酢飯は上の部分はヅケの汁がかかっていて旨味たっぷり。下に掘り下げると白い酢飯になっていきます。
「シャリはササニシキとコシヒカリ、独自のブレンドですね。お米の状態によって配合を変えています。新米の季節だとササニシキが多め、とかね。酢は強めにせず、ゴハンの旨みが伝わるようにしているんですよ」。
確かに酢飯だけでも十分美味しい。茶碗蒸しや味噌汁、小鉢などで口の中をリセットしつつ、楽しみながら食べ進めていきます。

「でもね、本当に美味しいばらちらしを食べたいなら、ランチじゃなくて夜に来るのがオススメですよ」と店主。ランチのばらちらしの中身をさらにグレードアップさせた「ばらちらし丼プレミアム」(店頭価格1800円/税込1944円)をディナータイムに出していて、こちらには中とろやイクラが入っているとのこと。他に「海鮮丼プレミアム」(店頭価格2000円/税込2160円)もあります。
ディナータイムは単品の料理も魅力。秋になると牡蠣が美味しくなってきます。「大宮の市場から常に新鮮なものを仕入れています。うちは生け簀もあるので、新鮮な旬の美味しさを楽しんでほしいですね」とのこと。
ちなみに、ランチタイムのメガサイズの注文は、面白半分で頼んで残して帰る悪質な人がいたら困るので罰金あり、そして、昼時に長時間長居すると他のお客さんに迷惑がかかるため時間制限もあります。
ということで、3kgをサクッと食べきれる人なら注文オッケーな、「ばらちらし丼(メガ)」。寿司職人が丹精込めて作るばらちらしは、たとえお腹がいっぱいでも口が欲しがるぐらい、絶品の巨大丼でした!
(撮影◎宮川朋久 取材・文◎いしざわりかこ)