カレー屋の炒飯は旨い! 目黒の『カレバカ世紀』で夜限定「カレーチャーハン」を食べてきた

パラパラのチャーハンに旨み濃厚なビンダルーカレー。これはクセになる!

「カレーチャーハン」(キーマカレーのカレーチャーハン1000円、写真のポークビンダルのカレーチャーハンは1150円)。ツヤッツヤ、褐色のルーにゴロッとした肉。これ、絶対に美味しいでしょ!
「カレーチャーハン」(キーマカレーのカレーチャーハン1000円、写真のポークビンダルのカレーチャーハンは1150円)。ツヤッツヤ、褐色のルーにゴロッとした肉。これ、絶対に美味しいでしょ!

 鉄のフライパンでチャーハンを炒めるところを眺めつつ、待つこと数分、目の前にカレーチャーハンが。黄金色のチャーハンに褐色のルー。スパイスのいい香りが一気に漂ってきます。

「今日はビンダルーのカレーチャーハンです」と店主。ん? ビンダルーって?「肉とワインで作るカレーですね。インドがポルトガルの植民地だった頃に伝承されたカレーで、うちでは八角や青山椒、グリーンカルダモンなどのスパイスを使用しています。チャーハンはシンプルに、卵、塩胡椒、醤油、カレーで味付けをしたものですよ」。

豚肉は下味をつけたのち、仕上げにオリーブオイルで素揚げしている。ほろっほろの口当たり
豚肉は下味をつけたのち、仕上げにオリーブオイルで素揚げしている。ほろっほろの口当たり

 早速一口! カレーは辛さも香りもしっかりきいた、旨みの強いカレー。グリーンカルダモンの爽やかさが後からやってきます。そしてチャーハンはパラパラ。そのまま味わうとシンプルな味ですが、旨みがしっかりしているカレーと合わせると絶妙のバランス。さすがカレー専門店、足し引きが完璧です。

 なぜカレーチャーハンを出すようなったのかを聞くと、お客さんのリクエストからだそう。そもそも、『カレバカ世紀』は常連さんが多い上に、その常連さんが食べに来る頻度も多いため、お客さんとのやりとりで新メニューや限定メニューなどを提供することが結構多いそうです。

「実は前に働いていたインド料理店でも似たようなのを出していたんですよ。もっと脂っこくってしっとり系チャーハンなんだけどね」と店主。ということは、ここで自分流にブラッシュアップしたってことですね。

チャーハン。鉄のフライパンで煽っているからこそのパラパラ感。口に入れるとふわっと甘みが
チャーハン。鉄のフライパンで煽っているからこそのパラパラ感。口に入れるとふわっと甘みが

 そして、どうしてディナータイム限定?「カレーチャーハンは注文が入ったら炒める工程が必要でしょ。ランチタイムは食べに来る人も時間制限があるだろうからゆっくり待ちたくないだろうし、こっちも一人でやっているから炒める時間を多くかけられない。だから昼より時間に余裕のあるディナータイム限定なんですよ」。なるほど。

 ちなみに、チャーハンに合わせるカレーは日によって融通がきく場合も。「チキンカレーでカレーチャーハンにしてほしいって人もたまにいますよ」とのことなので、まずは常連になって、わがままがきくぐらい、店主と顔なじみになるのがよさそうです。

「週替わりのメニューはSNSにアップしています。月曜更新です」(店主の世紀(つぐき)さん)
「週替わりのメニューはSNSにアップしています。月曜更新です」(店主の世紀(つぐき)さん)

 ゴロッゴロの豚肉をスプーンでほぐしつつ、ルーやライスと絡めて味わううちに、あっという間に完食。ルーがしっかり辛いせいか、チャーハンはほんのり甘く感じます。そして、ルーだけ味わうと口の中でスパイスが爆発するようなバッと華やかな味わい。常連客が多いのにも納得です。これはクセになる、ハマる美味しさ。次回はルー大盛り+250円、ゴハン大盛り無料をプラスして、もっと山盛りで味わいたいっ!

 食べ終わったところでふと思い出して質問。あの~。なぜハトのマーク?「ああ、鳩を昔ペットで飼っていたんですよ」。だからハトマークの手作りカレーなんですね。

 店では、ビンダルカレーと角煮カレーを交互で仕込むため、その日によってカレーチャーハンのルーが変わるとのこと。次回はハーフ&ハーフにして2種のカレーを味わうか、週替わりカレーにするか。このハマる美味しさは、また近いうちに食べに来たい! 再訪決定です。

(取材・文◎いしざわりかこ)

●SHOP INFO

カレバカ世紀(つぐき)外観

店名:カレバカ世紀(つぐき)

住:東京都目黒区目黒1-6-16 ミョンドンビル4F
TEL:03-3493-8850
営:11:30~15:00、17:30~23:00(各L.O.、緊急事態宣言期間中は~20:00)
休:日曜(土曜はランチタイムのみ営業)