3種類のダシをブレンド。醤油にもこだわったからあげの魅力とは?

こちらでおすすめしたいのが「だし醤油(モモ)」(100gあたり260円)と「アオサ」(100gあたり280円)。アオサのからあげを提供するお店はまだまだ少数で珍しいですね。どのからあげも、一つひとつ手作業で、余分な脂を取り除くなど下処理も丁寧に行っています。
まずは一番人気の「だし醤油」からいただきます。1個が40g前後のやや大きめサイズのからあげです。“醤油発祥の地”といわれる、和歌山県湯浅町の湯浅醤油と、あごだし、白だし、鶏ガラだしをブレンドした特製だしで味付けをしているとのこと。低温で4分ほど揚げたあとは余熱で火を通し、最後に高温で1分ほど揚げる、いわゆる2度揚げです。

そのため衣は素晴らしいサックリ感と香ばしさ。肉は絶妙な熱の入り方で、フンワリ感が抜群です。ダシが効いた上品な味わいで、鶏肉の旨みが肉汁とともに口中に広がります。ああ、美味しい…。と思わずため息が出そうなほど。揚げたてのアツアツを、ホフホフ言いながら食べました。
暑い日にオススメ!潮風を感じるようなアオサのからあげ

続いて「アオサ」ですが、これまたオススメ! 揚げたてのからあげがたっぷりのアオサをまとっています。出来上がりを受け取った瞬間から、アオサの豊かな香りが漂い、いやが上にも食欲が揺さぶられてしまいます。
唇が衣に触れた瞬間は「おや? 磯風味のふりかけ?」といった味わい。しかし歯をググッと入れていくと、油切れのよいサックリした衣と、肉汁たっぷりの肉と混じり合って、磯の風味と旨みが同時にガツンと攻めてくるんです。
口の中を海辺の潮風が吹き抜けるような、さわやかさすら覚えます。取材したのは気温が35℃近くまであった日で、かなり汗をかいていた筆者。このアオサのからあげ、ちょっと塩味も感じられて、最高に美味! ちょうどいい塩分補給になった感じです。
ちなみに、三ノ輪や上板橋、千葉の本八幡にもお店があるので、手間ひまかけたからあげを、ぜひ一度味わってみてください。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。