鶏肉の旨みをすべて出し切ったようなうま塩からあげ

ランチタイムのイートインでは「醤油からあげ膳」「うま塩からあげ膳」「甘たれからあげ膳」など定食のラインナップが豊富。その中から筆者が選んだのは「あいもりからあげ膳」。醤油、うま塩、甘だれの3種類を味わえる定食です。
それぞれのからあげのサイズは見ての通り、けっこうデカめ。1個あたり50~60gはありそうです。3種類が各1個ですが、満足感は十分でしょう。まずはうま塩からいってみました。
衣に歯が軽く触れただけで「これはきっと美味しいはずだ」と確信できる食感です。パリッと爽快な歯触りに、表面に軽くふりかけられた塩の旨さが、衣の香ばしさとともに口腔内・鼻腔内にそよ風のように吹き抜けていきます。

いや~、なんとも上品な風味! 肉は柔らかすぎて、気が付くと歯が肉に沈み込んでいる状態です。塩の旨みが実にいい仕事をしています。鶏肉の美味しさをすべて出し切っているかのように、肉の旨みがガンガン迫ってきます。サイズが大きいので、ひと口食べ終えてもまだ半分以上残っているという幸福感。たまりませんね。
ご飯もキャベツも鶏スープもおかわり自由!

醤油も衣と肉の食感は同じ。醤油の風味がフワリと香る、やや軽めの醤油からあげです。甘だれは、濃いめタレが衣によくしみ込んでいます。甘さの中に香ばしさもあり、肉の美味しさが倍加するイメージです。
こちらのからあげ膳は、味噌汁ではなく鶏スープがついてくるのですが、これまたホームラン級の美味しさです。

鶏ガラを長時間じっくり煮込んでダシをとっているのだとか。旨みを限界まで絞り出したかのような深く豊かな味で、ミルキーな味わいのスープになっています。
なお、卓上の壺には塩もみキャベツが入っています。千切りにした際に出る余分なキャベツを使用しているそうで、これは食品ロス削減のためのアイデア。あっさりしていますが、白いご飯に合うこと!

しかも、からあげ膳はご飯、千切りキャベツ、その下のスパゲティ、そして鶏スープのおかわり自由です。筆者は鶏スープを2回もおかわりしてしまいました。美味しい鶏のからあげに鶏スープ。これが、なんとも贅沢な組み合わせなんです。3杯目の鶏スープはからあげもご飯も平らげたあとにおかわりしたものです。このスープだけでも満足感がハンパありませんでした。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。