ゴハンの山にまたがる豚バラ! ルー大盛りでトータル約1kg

張り紙やら漫画の棚などをキョロキョロ見ているうちに、カレー完成。早速計測です。器の直径は約22.5cm、ライス&豚バラの高さは約9cm、重さは1087g(器の重さを除く)。ゴハンが700gなのでルーと豚バラが400g弱、ということでしょうか。
早速一口! ルーはちょっと懐かしい、古き良き洋食店で食べるカレーの味、ポークカレーです。そして豚バラはスプーンでほぐれる柔らかさ。幅はあるけれど、厚みはそこまでないのと、じっくり煮込んであるからホロホロ。スプーンでほぐして、ルーやライスと一緒に食べやすくなっています。

「豚バラは角煮と一緒。圧力鍋に醤油とみりんで煮て、薄切りにしているんだよ。もともとこの店は、先代の味に惚れ込んで受け継いだもの。だからルーの味は先代からのオリジナルだね。いわゆる“旨辛”。大人向けのカレーにしているんだけれど、味変アイテムがいろいろあるから、好きな味にすればいいよ」
と店主が指した先にあるのは、カウンターに置かれた味変用のソースや調味料。卓上にもタバスコや辛みスパイス、ルー専用醤油、福神漬け、らっきょうなどが置いてありますが、カウンターの一角には、「激辛の素」「旨辛の素」、ハバネロにデスソースといった刺激強目のアイテムも。他にカレー専用醤油や中濃ソースなどもあります。カスタマイズ縦横無尽、といった感じ。

なぜこんなに味変アイテムがあるんですか?「元々はサラリーマンのリクエストだね」と店主。より辛く、もっと辛くとリクエストされるうちにどんどん増えていき、タバスコや辛みスパイスだけではなく、ハバネロや激辛の素などを置くようになったとのこと。
なので、ここではボリュームがすごくても食べ飽きることなし! 様々な味変アイテムで刺激的にしちゃえば楽しみながら食べ進められちゃいます。

そして、爆盛を完食するためのアドバイスを聞くと「そんなに大盛りじゃないからいけるでしょ。ルーが足りなくなったら追加も+100円でできるし、味変のアイテムもいろいろあるから。そもそもウチは、爆盛も勝盛もウリにしてないから。20年前からずっとやっているからね」とニッコリ。

ちなみに卓上にある福神漬は、福神漬発祥の店と言われる上野「酒悦」の高級福神漬、らっきょうは「新進」の甘らっきょう。他にもこだわりはいろいろあり「うちはコロッケ以外全部手作り、店の仕事で8割は仕込みだね」。
ルーづくりはもちろんですが、カツもパン粉をつけるところから全て店主が手がけているとのこと。

「蒲田生まれ、蒲田育ちのカレーなんだよ。蒲田のソウルフードで、なおかつ大盛りがあるってことだね」と店主。ブームとは一線を画し、大盛り“が”あるではなく、大盛り“も”あるカレー店、ということです。
ちなみにカレーは+150円で、全てのメニューが牛すじカレーに変更可能。そしてカレールーのみ、ライスのみ、トッピングのみのテイクアウトも可能です。ちなみにポークルーは320円、牛すじルーは470円。辛みスパイス付き。また、出前館でのデリバリーも対応しています。
昭和37年創業、ずーっと蒲田で愛され続けているカレー店。味変アイテムの充実っぷりや、漫画の数、そしてたくさんの張り紙など、お客さんに喜んでもらうことを常に考えている、店主の愛情が伝わってくるお店でした。
(取材・文◎いしざわりかこ)
※緊急事態宣言、まん延防止等重点措置などで営業時間の変更、休みなどがある場合があります。