確かに唯一無二! 他では味わえない銀ダラ西京漬けの味!

待つこと数分、目の前に出されたのは、濃厚そうなつけ汁と、波打つように美しく盛り付けられた麺。まずは計測。直径約19cm、高さ約10cmの器に盛られた麺は732g、直径約15cm、高さ約8cmの器のつけ汁は476g、トータル
1208gの約1,2kg。シメに割りスープを頼んだら、さらに増えることになります。
計測が済んだら速攻一口。確かに、銀ダラの西京漬けの味! 濃厚な味噌と、銀ダラの旨みがしっかり感じられる、今までに食べたことのない美味しさです。想像していた以上に銀ダラの味噌漬け! ほんのり甘さを感じるのとか、香りの良さとか。これをおかずにゴハンいけそう。お腹に余裕があるなら、ゴハンにのっけて食べたい!

「つけ汁は、銀ダラに少しだけ鶏ガラを入れて作る和風銀ダラスープ、仕上げに銀ダラの油を入れています。麺はストレートの太麺ですね」。と話すのは、店主の石井功二郎さん。つけ汁の方にはメンマ、鶏チャーシュー、味玉、麺の方には、お麩、三つ葉、ガリ、大根の浅漬けがのっています。
食べ続けていると、銀ダラの美味しいところをぎゅっと濃縮した汁が、太麺にのって口の中に広がってくるような感覚。タラって淡白なイメージだったのに、スープになるとグイグイと旨みをアピールするのが不思議です。西京漬けの銀ダラをダシにしている訳ではないのに、タレや作り方によって、西京漬けの味わいがガツっと前に来るのも衝撃。このつけ麺、初めて味わう美味しさです。

「銀ダラをメインでやっているところは他にはないですね。インパクトのある味だと思います」。そもそも、最初に鯛のラーメンを作り、新宿の『つけ麺 五ノ神製作所』でエビのラーメンを出すようになり、神田で銀ダラのラーメンを出すようになったとのこと。「銀ダラはパンチが出やすく、他でやっているところもないので。唯一無二の味を目指した結果ですね」と石井さん。
銀ダラのスープは、巨大な寸胴で約100kgの銀ダラを煮出して作っているとのこと。そこに、白味噌ベースの味噌だれを合わせることで、西京漬けのような味わいに完成するとのことです。

食べ進めていくと、麺が太くてしっかりしているため、顎を使います。大量の麺を啜ると口の中がいっぱいになるので、数本ずつ啜ってしっかり噛むように。喉ごしではなくもちもちシコシコ麺を噛みしめる感じ。なんだか武蔵野うどんみたいなことになってる。
でも旨みの深いつけ汁に、太くてしっかりした麺が絶妙のバランスになっています。しかも伸びてフニャフニャにならないのもいい。途中で大根の浅漬けやガリなどで口の中をさっぱりリセット。浅漬けをかじると、口の中が和定食っぽく感じるのも、銀ダラならではの初感覚です。
さらに、途中で卓上にある一味を振ると、辛さもいいアクセントに。白味噌の甘さと一味の辛さはやはり合う。鶏チャーシューもプリプリで、噛むと鶏の旨みがじんわり。鶏にも西京漬けの甘さが合うんだ~。とトッピングの相性にも感心させられます。計算され尽くされたつけ麺です。
しっかり噛まなくちゃなので時間が多少かかったものの完食。ちなみに割りスープは煮干と昆布がベースでした。ゴハンもいきたかったが、胃袋の容量により断念。次回は普通盛りにして、ご飯100円をプラスしようっと。
テイクアウトで「海老リッチらーめん」(900円)も販売中です。店で銀ダラ味を食べて、家で海老味を食べる、というのもオススメですよ。
(取材・文◎いしざわりかこ)