家で作れそうで作れない、プロの技を感じる美味しさ!

待つこと数分、目の前に出てきたのは、王道スタイルの焼きそば。ソースで茶色くなった麺に、キャベツ、玉ねぎ、人参、ピーマン、豚肉の具です。
早速計測すると、直径23.5cmのお皿に高さ約11cm、重さは810g(器の重さを除く)。おそらく1.5人前、でも中華料理店だから、何人かで食べに行って、何皿も頼んだ後、シメとしてシェアするのにいい量なのかも。

計測を終え早速一口! そして衝撃! 麺の食感が家や屋台の焼きそばと全く違う! 程よくふんわりもっちり。そしてソースがしつこくなくって、野菜もシャキシャキで絶妙なバランス。プロの技を感じさせます。
「昔から、麺は蒸してから、肉は下味をつけて柔らかくしておき、ソースも少し甘めになるように準備しているんですよ」と店主。麺は一般的には細い方の麺ですが、蒸してふっくらさせて程よい太さにしているとのこと。焼きそばの工程で蒸すのって、やっぱり大事なんだなぁ。レンチンさえも面倒くさがってフライパンに直接投入していた自分に反省です。

ところで、なんで焼きそばメニューが16種もあるんですか?「うちは1968(昭和43)年創業で、昔からいろんなお客様に食事していただけるお店を、とやってきているんですが、お客様の要望でどんどん増えていったんですよ」と店主。
ちなみに「上海焼きそば」と「ソース焼きそば」以外は全てあんかけ。+100円でかた焼きそばにもアレンジ可能とのこと。となると、16種をかた焼きそばバージョンもカウントしたら、全34種もあるってことになる? あ、でも、かた焼きそばの場合、ソースはないか。でもおそらく、焼きそばのバリエーション、25~30種は実はありますってことなのかも。

今回頼んだ大盛りは麺が2玉以上。結構頼む人が多く、これだけじゃ足りない、という人には、焼売5個や、餃子6個各700円などをサイドメニューで頼むのがお勧め。また、「スープ代わりにワンタン800円を頼む人も多いですよ」とのこと。ワンタンと大盛り焼きそばだと、おそらく1.5~1.7kgぐらいのボリュームになりそうです。
これからの季節は、汁そばも体が温まっておすすめ。中でも「『青菜からしそば』(920円)はあったまりますよ」。店のメニューは、ほぼ全品テイクアウト注文可能なのですが、肉まん、あんまん各360円も冬のテイクアウトで人気が高いそうです。
初めて食べたのにどこか懐かしい味わい。なのに麺の食感や具材のバランス、ソースの濃さなどが絶妙で、さすが創業50年越えの『中国料理 梅林』。思い出したら発作的に食べたくなって頭の中を占領する~! と言い切っていた五反田人の気持ちがわかる、ハマるおいしさの焼きそばでした!
(取材・文◎石澤理香子)