
ご当地名物にメガ盛りあり! ということで、今回訪れたのは神奈川県横須賀市にある『横須賀海軍カレー本舗』。
実は横須賀市には「よこすか海軍カレー」の定義があり、「基本的にはレトロ、昔懐かしいカレーを特徴とすること」、「カレー粉と小麦粉を炒ってルーを作ること」、「材料にニンジン、タマネギ、馬鈴薯(ばれいしょ)を入れること」などなど。原則は、海軍割烹術参考書(明治41年)のレシピに基づき調理したもの、ということで、日本のカレーのルーツ、海軍カレーを、街をあげて守り続けているんです。
その中でも、戦艦三笠の船内の士官室をイメージした、クラシックな雰囲気でカレーを味わえるのが『横須賀海軍カレー本舗』。よこすか海軍カレーを基本に、常時10種類以上の本格的なカレー料理を、サラダやおつまみと組み合わせて食べることができます。

席に座り、早速メニューをチェック。すると「30.5cmのチキンカツ砲があなたの胃袋を直撃!」と書かれた「横須賀海軍チキンカツビッグカレー砲 Featuring戦艦三笠」を発見。しかも、戦艦三笠の最大幅23.2mに合わせてお値段2320円!
主砲40口径砲が4門の戦艦三笠、40口径イコール30.5cmということで、チキンカツは30.5cmとのこと。値段やサイズなどに、店側の戦艦三笠への愛、こだわりを感じます。

待つこと数分。BGMが突然軍艦マーチに変わり、勇ましい雰囲気にチェンジしたかと思うと、ワゴンに乗って登場。でかい! お皿の直径が41cm、その端までどどーんと横たわるカツ。ど迫力のチキンカツカレーがやってきました。
早速計測。ご飯の高さ約12cm、カツは長さ36cm。公式より大きいサイズ! そして重さは1860g(器の重さを除く)。およそ3人前、といったところでしょうか。

カレーはビーフカレー、そして通常のチキンカツのカツがおよそ3人前。このメニュー、オープン当初からあるとのことです。
ところで、なぜ牛乳がセットに?「よこすか海軍カレーは全て牛乳がセットになっているんですよ」とフロアスタッフの高沢 友里香さん。そういえば、よこすか海軍カレーの定義の一つに「原則として、カレーライス、牛乳、サラダの3点セットで提供。薬味にチャツネを付けること」という一項が。なるほど。牛乳付き、というのも、どこか海軍メシらしさを感じます。

早速一口。まずはカレー&ゴハンから。コクのあるルーは、後からじんわりと辛さが。といっても刺激的ではなくまろやかな中にスパイシーさが感じられる美味しさです。そしてチキンカツを一口。サクサクといい音、カツなのに油っぽさはなく、中のチキンはシットリと柔らか。これは食欲が加速する~。ルーの中にゴロゴロとジャガイモやニンジンが入っているのもあり、どこか懐かしさも感じます。
順調に食べ進めるものの、さすが1.8kg超え。途中で満腹感がいきなりやってきます。手ごわい! 「完食のアドバイスとしては、カツが胃にくるので、最初に食べたほうがいいですよ。完食できない方はゴハンを多く残すので、カツとゴハンを前半に攻めることですね」と高沢さん。
なるほど。戦艦攻略にはやはり戦法が大事ですね。カレーだから噛まずにいけるもんね~なんて思っていても、予想以上にチキンカツの存在感がでかい! サックサク、そしてシットリ。だけれどズシッとお腹にたまります。

ちなみにこのカレーはシェアOK。3~4人で味わうという人も多いとのこと。そして、味に飽きてきたら一緒に出てくるチャツネをプラスすることで、深みとコクがさらにアップします。
そして、店内の一角には、戦艦にちなんだ某ソーシャルゲームのキャラクターパネルなど、記念撮影用のグッズも常備。実は某キャラの聖地の一つ、だったりもするんです。
満腹になった後、一番のオススメの過ごし方は、店から徒歩10分ほどの場所にある、海沿いの三笠公園までウォーキング。本物の「記念艦三笠」を見学して腹ごなしを。学生時代、歴史の教科書で見た記憶のある「日本海海戦」って、こんなにすごいことだったんだ~、って実感できます。
Featuring戦艦三笠の名に恥じない、威風堂々のチキンカレーは、他の横須賀名物、ヨコスカチェリーチーズケーキやネイビーバーガー食べ歩きを別の日に回すことになる、120%満腹、大満足のカレーでした。
(取材・文◎石澤理香子)
●SHOP INFO

店名:横須賀海軍カレー本舗
住:神奈川県横須賀市若松町1-11-8
TEL:046-829-1221
営:9:00~19:30(L.O.19:00)
休:なし