築地場外で絶品のフィッシュバーガーが食べられる角打ち店「築地 魚政」が魅力的！

酒の肴も美味い！　冬はおでんがオススメ

「自分が作るものはこうじゃなきゃいけないってプライドは、今はないですね。ハンバーガーも酒のつまみもできるし、懐石もできる、おでんもできる（笑）。こだわりを捨てたら視野が広がって、やりたいことができるようになりました」（高崎さん）

　こうしてできた店は、フィッシュバーガーだけにとどまらず、彼の板前の腕を生かした酒の肴も豊富に揃っています。築地という土地柄と板前の腕があれば、美味しい料理が増えるのは当たり前です。

　今回いただいたのは冬の定番、「おでん」。味がよく染みた“大根”、骨ごとミンチにした食感の良い“さんまつみれ”、注文があってからベストな火入れで出される“白子”を注文しました。

　煮干しと昆布で取った上品な出汁の味わいが体に染み渡ります。多分、この界隈ではトップクラスの美味しいお出汁とおでん！　ついつい、箸が進む感動の味わいでした。

　おでんにはやっぱり、「おでんだし割り焼酎」を。その名の通り、おでんの出汁で割るので、「飲みやすくて、ついつい飲みすぎちゃうので要注意ですよ～（笑）」とのこと。あれもこれもとつまむうち、気づけば長居し、ほろ酔いになってしまいました。

　新鮮で厳選された素材、板前としての腕前が生きた料理、高崎さんの粋の良さ。小さなカウンターだけの露地店には、いろんな意味でシンプルな美味しさが詰まっています。築地に行ったらぜひ、お立ち寄りください。

（撮影・文◎草地麻巳）