これが「じゃがりこ」の元祖? 揚げたて「ポテりこ」が旨すぎる理由

これぞ「じゃがりこ」の元祖? 揚げたて「ポテりこ」が旨すぎる理由
「ポテりこサラダ」310円 | 食楽web

 カルビーの「じゃがりこ」といえば、平成の日本を代表するスナック菓子です。今年で誕生25年。これまでに様々なフレーバーが登場し、人によっては子どもの頃から大人になるまで数えきれない種類を食べてきたと思います。歴代100種類以上あるそうですが、その姉妹品に「ポテりこ」という商品が出ていたのをご存知でしょうか。

 先日、海老名SA(サービスエリア)に立ち寄った際、カルビーのアンテナショップ『カルビープラス』の一つ、『カルビーキッチン 海老名店』を見かけ、そこで「ポテりこ」に出会いました。このSAは、東名高速道路を利用する際に多くの人が立ち寄るので、「知ってる!」という人も多いかもしれませんが、筆者と同じく、意外と見逃していた、という人もいるかもしれないので、その魅力をご紹介します。

 カルビーの各アンテナショップでは、カルビーの代表商品の揚げたてを提供しているそうです。海老名SAの『カルビーキッチン』前では、じゃがりこの揚げたてバージョンである「ポテりこ」を食べている人がやたらと目立ちます。

 ビールと「ポテりこ」。牛丼や蕎麦などと「ポテりこ」。サンドイッチやパンと「ポテりこ」。みんなどうかしちゃったのかと思うほど「ポテりこ」のカップをそばに置いてつまんでいるんです。

 しかも驚くことに、中高年のおじさん、おばさん、ご高齢のおじいちゃん、おばあちゃんまで「ポテりこ」を嬉しそうに食べているんです。スナック菓子を食べる年齢層ではないので、ちょっと不思議。

 というわけで、筆者も食べてみることにしました。「ポテりこサラダ」(310円)と「ポテりこチーズ」(310円)の2種類ありましたが、定番の「サラダ」を注文。

「揚げたて」を売りにしているので、もちろん、オーダーが入ってから、厨房で揚げてくれます。登場したのがこちら。

もはや非常に美味しいフライドポテトと言っても過言ではありません
もはや非常に美味しいフライドポテトと言っても過言ではありません

 ここで、少し思い出してみてください。初めて「じゃがりこ」を食べた時のことを。ジャガイモを使ったスナック菓子では、森永の「ポテロング」に続くスティックタイプでした。さらに、水分&油分を飛ばしたようにカリポリした食感。そして食べ進むと口の中でジャガイモの味が再生されていく…。まるで宇宙食のように不思議で新しい。そして後をひく。平成初期の“未来型スナック”という印象でした。

 もう少し付け加えると、筆者にとって「じゃがりこ」は長時間の運転中、眠気を逃す救世主です。ドリンクホルダーにちょうど入るカップ型なので便利ですし、なおかつベトベトしていないのでつまみやすい。そして、ポリカリという食感が脳に響き、眠気を飛ばすことができるのです。

濃厚なチーズソースが付いてきます。そのままでも付けて食べても美味
濃厚なチーズソースが付いてきます。そのままでも付けて食べても美味

 そんな優秀な「じゃがりこ」の揚げたてバージョン「ポテりこ」もスティック状ですが、ふっくら太め。揚げたてなのでアツアツ。噛むとホクホクしていて、中はしっとり。

 味は「じゃがりこ」に似ているのですが、食べた瞬間からジャガイモ感がすぐに押し寄せてくるナチュラルで優しい味わい。これは筆者にとって「じゃがりこ」より断然、好きな味です。20本ほど入っていましたが、手が止まらなくなって、ものの数分で完食しました。

 ここで、中高年の方たちが、美味しそうに「ポテりこ」を食べている理由がわかった気がします。これはスナック菓子ではなく、れっきとした料理なのです。つまり、「じゃがりこ」は食べたことがないという高齢者にも「ポテりこ」が人気なのは、新種のポテト料理だからなのではないか、という気がするんです。

 というわけで、元祖「じゃがりこ」が、いかに平成という時代にふさわしい前衛的な商品だったか──というのを改めて感じます。

 兎にも角にも、「ポテりこ」を食べたことがない人は、ぜひ一度食べて見てください。ちなみに海老名SAだけでなく、全国のアンテナショップ『カルビープラス』(東京駅店、原宿竹下通り店)などで食べることができます。

(撮影・文◎土原亜子)