ムネ肉からあげの旨さに刮目すべし!|第6回【カラアゲニストの「から活」日記】『鳥丸・新小岩店』からあげ定食

第6回【カラアゲニストの「から活」日記】『鳥丸・新小岩店』からあげ定食
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朝活、婚活、ソー活、妊活、終活……前代未聞の活動ブームの陰で、「から活(からあげ食べ歩き)」に余念がない、からあげのプロ=カラアゲニストたちがいることをご存知だろうか。これは、からあげの聖地・大分県中津市出身のライター松本壮平氏がお送りする、渾身のから活レポートである。

ムネ肉からあげの先駆的存在の専門店。

 からあげで使う肉といえば鶏のモモ肉が一般的。しかし最近、首都圏でムネ肉を使ったからあげを見かけるようになりました。

「ムネ肉のからあげって、なんか味が淡泊なんじゃ…」

 と思ってしまうでしょうが、ムネ肉は低脂肪・低カロリー、そしてたんぱく質が豊富。また疲労回復の効果があるとされるイミダゾールジペプチドを多く含んでおり、ヘルシーな食材として注目されているお肉のひとつです。

 首都圏ではまだなじみの薄いムネ肉からあげも“鶏肉文化圏”とも言うべき九州では日常的に食されています。オーナーがからあげの聖地・中津で修業して本場の味を東京に持ち込み、オープンしたのが『鳥丸』。首都圏でのムネ肉からあげの先駆的存在のお店です。

 ランチライムのオススメはやはりからあげ定食。5個(モモ2・ムネ3、500円)、7個(モモ3・ムネ4、700円)、9個(モモ4・ムネ5、900円)と3つのコースから選べます。いずれもムネ肉のほうが1個多い盛り付けで、イチオシ具合がうかがえます。私はもちろん9個で。

 衣にはでんぷん粉を使用しているそうで、そのため素揚げに近い見事なまでの薄い衣に。余分な油を一切吸うことなく、歯をあてると「カリッ」とした爽快な食感が待っています。

 タレは聖地・中津から取り寄せたという、まさに本場の味。ムネ肉からあげは、心配するようなパサつき感はなく、むしろ“ホクホク感”があります。モモ肉に負けないジューシーさもある一方、しっかりとタレに漬けこまれているので口の中でしみ出す肉汁とともに、本場の味付けを楽しめます。

 定食には、味噌汁ではなく鶏白湯スープが付いてくるのも嬉しいポイント。夜は食べ放題もやっているので、ムネ肉からあげを心ゆくまで堪能したい方にはオススメです。

●SHOP INFO

店名:「鳥丸・新小岩店」

住:東京都葛飾区西新小岩1-5-3
TEL:03-5654-6070
営:11:00~22:00
休:なし

●著者プロフィール

松本壮平

ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。