東京のチャーハンマニアが激推しする町中華『玄奘』の「エビチャーハン」はなぜ旨い?

エビチャーハンのエビがまさかの……

――店名の“玄奘(げんじょう)”は、西遊記に登場する“三蔵法師”のことですよね。変わった店名ですが、どんなお店か教えもらえますか?
「お店に行くとわかると思いますが、セットメニューに“ごくう”や“はっかい”、“ごじょう”などの名前をつけているので、店主が、”西遊記好き“なのかもしれません。それ以外は店内の雰囲気もメニューもごく普通の町中華です。ただ、お店の場所が不便。都営三田線の白山や南北線の東大前から5〜6分は歩くので、ふらっと入る感じではなく、そこを目指して行くお店だと思います」

――秋山さんがこのお店に行ったきっかけは?
「ジムに来ている食いしん坊の東大生から教えてもらいました。どんなお店に行くのか聞いたら、この『玄奘』さんを挙げてくれたんです。オススメはレバニラや酢豚などの定食でしたけど」

――そこで、やっぱりチャーハンを食べたんですね?
「はい。行く前にネットで調べたら、普通のチャーハンはもちろん、エビチャーハン、カニチャーハン、あんかけカニチャーハン、四川チャーハンなど種類がたくさんあった。チャーハン好きなので、こだわってそうだな、と当たりがついたわけです(笑)」

エビチャーハン950円
エビチャーハン950円

――今回、特に「エビチャーハン」推しなのはどうしてですか?
「チャーハン自体が美味しいのはもちろんなのですが、まずエビが面白いんです。エビチャーハンというと、炒めたエビがいくつか多めに入っていることが多いですよね。でも、ここのエビチャーハンは衣のついたエビの天ぷらがのってるんですよ。変わってるでしょ」

エビの天ぷらが6個のっています
エビの天ぷらが6個のっています

――確かにエビの天ぷらがのっているのは珍しいですね。どんな味なんですか?
「正確に言うと、卵白をつけて揚げているような感じです。だから、衣がフワフワ。その衣には、いい感じに塩味が効いていて。噛むと中からプリプリのエビが飛び出てくる。このエビ天をつまみにしてビールを飲むと最高ですよ」

――確かにそれ、合いそうですね。チャーハン自体は、どんなタイプですか?
「食感的にはパラパラでもしっとりでもなく、“ホロホロ”したタイプ。ご飯ひと粒ひと粒がオイルと旨みをまとっているのでパラっと感もあるんですが、もう少しまとまり感があって、口の中でホロホロと崩れていくような感じですかね。説明が難しい(笑)」

――味や量はどうでしょう?
「具材はネギ、卵、チャーシュー。やや焦がし気味のネギがチャーハン全体をまとめ上げている印象です。香ばしくて、食欲をそそるんです。旨みもしっかり効いていて、レンゲが止まらなくなる。量は、一般的なお店よりもボリューミーですが、美味しいのでペロッと食べられると思いますよ」

まとめ

焦がしネギの風味が食欲をそそる
焦がしネギの風味が食欲をそそる

 というわけで、筆者も『玄奘』さんの「エビチャーハン」を食べに行ってきました。お店は気軽な食堂感があり、1人でも入りやすい雰囲気。

 東大が近くにあるので学生さんも食べにきている様子。そして秋山さんの言うチャーハンの“ホロホロ感”がなんとなくわかった気がします。上にのったエビ天をアテにしてのビールがまた美味しかった!

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

中華料理 玄奘

住:東京都文京区白山1-25-13
TEL:03-3812-4965
営:11:00〜15:00、11:00〜23:00(22:30LO)
休:火