こんなシチューは初めて! 3日間煮込んだ和風味

やってきました! グツグツと煮立った土鍋で提供されるシチュー。すね肉や香味野菜を加えて煮込み、丁寧にアクを取っては濾す作業を3〜4日続けて煮込んでいるため、雑味や余計な脂が落ちてまろやか。コクはあるのにギトギトしていない、やさしい「和」の味わいです。これはご飯がほしくなる〜! パンではなく白米がセットになっている理由が食べたらわかります。

お肉はトロトロにやわらかい! 大きめにカットされた甘いニンジンやほくほくしたジャガイモが入ったミックスシチュー。土鍋なので冷めずに最後までいただけます。ご飯が進む進む!
エビ入りグラタンも老若男女にやさしい味

そしてもう一品。グラタンは、クリーミーなホワイトソースの中にエビとシイタケが入っていて、こちらも隠しきれない和を感じます。
「シチューもグラタンもレシピは創業当時から変わっていません」と語るのは、マネージャーの中島大輔さん。

「実は創業者はもともとレストランだけでなく質屋などさまざまな商売を営んでいました。レストランが人気が出たので質屋を辞めて、戦前に建てられた質屋の蔵もレストランに改造。店内には蔵の鉄の扉がそのまま残されています」(中島さん)

フランスにある鴨料理の名店『トゥール・ダルジャン』を日本語に訳すと「銀の塔」。その店にあやかり、今も店頭にはカモののれんがかけられています。フランスを発祥とするシチューやグラタンでありながら、和のエッセンスを存分に取り入れた自慢の味。ぜひ味わっていただきたいと思います。
(取材・文◎松みのり)