いざ行列の定食屋『冨じ家』へ!

緑ののれんと看板が目印。オープン10分前に到着しましたが、平日でも既に10人ほど並んでいました。オープンと同時にあっと言う間に席が埋まっていきます。はじめのグループで並ばなければ食べ終わりを何十分も待つことになったでしょう。

名物「ぎんだら御膳」を頼んで待っていると、くるみと小魚に白ごまがたっぷりかけられた佃煮が出てきました。くるみや小魚の歯ごたえの良さに佃煮の旨味がぎゅっと詰まった味。お茶を飲みつつパクパク食べていると、ついに定食がやってきました。

ぎんだらの西京漬けに、白菜の漬物、切り干し大根。のりの味噌汁にごはん。切り干し大根は、家で再現できるかわからない上品な味付け。のりたっぷりのお味噌汁は磯の風味を味わいながら、ごはんを頬張れますよ。えびとかつお節がたっぷりかかった漬物も立派なおかず。ほんのり酸味が効いてパリパリ食感で口の中がさっぱりします。

自家製のぎんだら西京漬けは程よい焼き色で、脂がのってぷるぷる。お箸でほろりとほぐれて、口の中でとろけていくようです。「たらってこんなにジューシーだったの?」と感動を覚えました。

定食を食べて満腹になったら、家族にも同じものを食べさせたい! と隣の鮮魚店で「ぎんだら西京漬け」を買って帰りました。『冨じ家』はもともと、谷中ぎんざにある鮮魚店で、あとから直営の定食屋ができたのだそう。ぎんだら以外にも、さけや沖めだいの西京漬けや刺身が売られていました。
ランチを食べたあともまだまだ散策スポットが残っています。谷中霊園で著名人のお墓探訪や朝倉彫塑館でアート鑑賞やお寺巡り、1度では巡りきれないほどの魅力にあふれた谷根千。お土産に西京漬けを買った人は、駄目にならないうちに早く帰路へついてくださいね。
今度のお休みもまた谷根千を歩こうかな。次はさしみ御膳やフライ膳も捨てがたい。
(撮影・文◎乃々)