味変で和テイストがイタリアンテイストに!
オーダーしたのは「自家製塩糀漬けジューシーで柔らかい唐揚げ」(1070円)。味変用にトリュフシーズニングとオリジナルのバジルマヨがついてきます。いかにもイタリアンのお店らしいですね。
さっそくいただきます。片栗粉のみの衣はサックサク。軽やかな歯ざわりに、おこげの香ばしい風味が加勢して美味。衣の段階ですでに美味しい。これはもう肉は言うにおよばず、ですね。
糀にしっかり漬け込んでいるからか、肉はネーミングの通りジューシーで柔らかい! 歯を軽くあてただけで、肉に引き込まれていくように歯が沈み込み、そこに旨みとかすかな甘味があふれ出てくる印象。聞けば、塩糀、醤油糀、ニンニク、ショウガで味付けしているそうです。
イタリアンのお店でこんなにしっかり“和”を感じるからあげが味わえるとは……しばし衝撃を受けていた筆者ですが、しかし味変用のトリュフシーズニングやバジルマヨをつけると、趣が一気に“洋”に変わってビックリしました。
トリュフシーズニングは、からあげに香り高いトリュフの風味とミルキーな味わいを加えてくれます。そしてバジルマヨ。実はこれ、筆者が一番驚いた調味料。こんな美味しいマヨに出会ったのは生まれて初めて。
からあげにつけると一気にイタリアンテイストになります。激ウマを通り越して“爆ウマ”のレベル! 4個あるからあげのうち、3個はこのバジルマヨでいただいてしまいました。このバジルマヨ、お店で手作りしているそうで、からあげだけでなく何にでも合いそう。個人的にはバゲットや生野菜につけて食べてみたくなりました。
ところで糀を使ったからあげというと、市販の糀で作るお店も多いのですが、こちらはちょっと違います。300年以上続く千葉県の『鍋店』という酒蔵で特別に作った糀を使用しているのです。それを60℃で10時間煮込んだ塩糀に、肉を2日間漬け込んでいるのがこだわり。手間ひまかけた手法に脱帽しきり。そりゃ美味しいハズだと改めて納得してしまいました。
まとめ
余談ですが、このお店、テラス席もあるのですが、寒い冬場はなんとコタツが用意されています。しかもかなり人気のようで、コタツに入ってイタリアンを楽しむお客さんも多いそうです。
また、当然のことながらパスタなどのイタリアンメニューも充実しているので、それらと一緒にワインなどでからあげを楽しむのも良さそうです。次回はテラス席のコタツで味わってみたいと思いつつ、口の中に残ったからあげの余韻を楽しみながらお店をあとにしたのでした。
●SHOP INFO
店名:ボンズハウス 両国
住:東京都墨田区石原1-39-1
TEL:03-5637-8504
営:ランチ11:30~15:00
カフェ15:00~17:00
ディナー17:00~23:00
休:水
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。