『ラーメン魁力屋』の「唐揚げ」

ラーメン店のサイドメニューの王様といえば餃子。しかし最近、からあげが餃子の地位を脅かしつつあります。実はからあげとラーメンの相性の良さは抜群。そのまま食べて美味しいのはもちろんのこと、からあげをダシの効いたラーメンのスープにひたして食べると、見事な味変にもなります。

とくにラーメンチェーンは研究力・開発力が素晴らしく、美味しいからあげに出会える確率が高いです。全国に120店舗を展開する『京都北白川 ラーメン魁力屋』もそうした店の一つ。背脂醤油ラーメンが人気ですが、定食やお酒のアテになりそうなサイドメニューも充実しています。
ここはラーメン×からあげの組み合わせが最高です。取材時にいただいたのは「唐揚げ」(5個・495円)と一番人気の「特製醤油全部のせラーメン」(並・1023円)。

まずはお目当ての唐揚げからいただきます。カリッとした衣にはかすかにモッチリ感もありますが、歯がすぐに肉に到達する薄衣。肉の旨みがダイレクトに伝わってきます。その旨さが口の中にどっしり居座り、すぐに次のひと口、次の1個が欲しくなります。ニンニクと生姜の風味も爽やかで、実に美味しい。
ラーメンは見た目こってり系ですが、スープをひと口すすれば、コクはあるのにあっさりしています。こってりし過ぎていると、からあげの味とケンカしてしまうことがありますからね。

さっそくスープにひたしてガブリ。カリッとしていた衣がしっとりするのと同時に、醤油味のスープが、からあげの醤油味と違和感なく馴染み、ウマさが倍加します。これは相性バツグン&バランス良好です。ここから、からあげ→麺→スープ…という無限ループが止まりません。
麺とスープがあるので、定食のような感覚で楽しめます。ラーメン×からあげの組み合わせの妙を、ぜひ一度味わってみてください。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。