“茶ンピング”って何?現代版北野大茶会「二子玉川水辺茶会」が11/3に開催

アウトドア気分で抹茶が楽しめる「二子玉川水辺茶会」。そしてそこで繰り広げられる“茶ンピング”とはいったいどんなものなのか?

“茶ンピング”体験ができる現代版北野大茶会「二子玉川水辺茶会」とは?
食楽web

 今をさかのぼること450年前の11月。京都・北野天満宮境内で執り行われた世紀のフェス「北野大茶会」。企画・主催、豊臣秀吉。庶民から大名まで、身分の分け隔てなくエブリバデーウエルカムという画期的な茶フェスが開催されたことは、茶の湯をたしなむ者や歴史好きなら知るところだろう。

 境内には秀吉、利休をはじめ、名だたる茶人が席を持ち、関連する書をひもとけば、秀吉はご自慢の道具コレクションを披露したり、巨大な傘を広げて注目を浴びた茶人がいたりと、なかなかコミカルな席もあったようだ。

今春に開催された「二子玉川水辺茶会」の模様。
今春に開催された「二子玉川水辺茶会」の模様。

 そして、ときは平成29年11月。東京・二子玉川の水辺の森で「北野大茶会」がよみがえる。というとちょっと大げさだが、自由な発想とスタイルで茶の湯を楽しもうという趣旨は違わない。現代版「北野大茶会」ともいうべき「二子玉川水辺茶会」は、春に開催されたプレイベントを経て2度目。前回同様、この茶会の魅力はなんといっても「茶ンピング」。これにつきる。今回はさらにバージョンアップし、趣向あふるる茶席が設けられる。

「茶ンピング」とは読んで字のごとく(笑)、「茶会」と「キャンプ」を合わせた造語。ダジャレにも聞こえるがラグジュアリースタイルのキャンプ、グランピングのニュアンスも漂う。本来、屋外で楽しむ野点(のだて)という茶会はあるが、茶ンピングも今風に言えばアウトドア気分満載の茶会ってわけ。畳で正座して、かしこまって抹茶を飲むだけが茶会ではないのだ。

1席ワンコイン(500円)で楽しめる4つのテント茶席

 テントを茶室に見立てた席は4つ。そのほかに仕切りのない空の下の畳席もあり、開放的な気分で抹茶を味わえる。1席ワンコイン制。

【第1席】練る抹茶! まったり濃茶席
抹茶のお点前といえば茶筅をしゃかしゃかシェイクするイメージだが、それは薄茶と呼ばれるもの。抹茶を練って仕上げる濃茶はまったりとした濃厚な味わい。そして、厳かに回し飲み。えっ、回し飲み? そうです、回し飲み。本来、濃茶とは格式の高い席のもので、これがなんとテント茶室で体験できる。

【第2席】子どもが亭主「ふたこ茶屋」
子ども店長ならぬ子ども亭主。亭主とはゲストを接待するホストのような存在。子ども達のアイデアとおもてなしがいっぱいつまった茶席だ。子どもたちの立派な立ち居振る舞いに癒されること間違いなし。

【第3席】秋深し、野点で一服、ピースフルネス
茶道具を箱に収めた茶箱によるお点前が見どころ。小さな茶箱はさながら現代のピクニックボックスか。初めて見る人にはちょっとしたマジックショーに映るかも。

【第4席】キャンプ茶会
キャンプでコーヒーは定着感ありありだが、いまどきはキャンプで抹茶が面白い。テントの中の小宇宙は茶室のごとし。ちょっとクセになる「茶ンピング」体験を。

 また、興味があればハシゴしてそれぞれの席の趣向を楽しむのもおすすめ。ちなみに、全国各地でさまざまな大茶会なるものは開催されていて、複数席まわるのは当たり前。茶ンピングホッピングをぜひ! そうは言っても抹茶を飲む機会のない向きにしてみればなんのことやらとなり、キョトンとする人続出という噂もあるが、茶席のほかに、抹茶アート&急須で美味しいお茶体験や、茶筅で点てたインスタントコーヒーの試飲なども楽しめる。

 三連休初日、茶の心得あるなしに関わらず、二子玉川の水辺へ誘われて、現代版「北野大茶会」に足を運んでみてはいかがだろうか。

●DATA

『二子玉川水辺茶会』

日時:11月3日(祝・金)10:00~16:00(最終受付:15:30)
   ※雨天中止
場所:多摩川河川敷 兵庫島公園(東京都世田谷区玉川3-2-1)
   東急田園都市線「二子玉川駅」徒歩約5分
料金:1席500円
問:アバンギャルド茶会
http://www.ava-cha.com