
まさに七夕の夜のごとし。一夜限りの「宮城の純米酒 七夕の宴」(6月28日)
突然「宮城といえば?」と聞かれたら、「牛タン、笹かま、萩の月」ときて「ずんだ、楽天、国分町」と、月並みだが食と娯楽ネタが先行して口から出てしまう。これって宮城というより仙台? 「七夕、政宗、青葉城」。あっ、これも仙台か。なんだかラップもどきだし。
少し考えて思い出した。「宮城といえば、塩釜!」。塩釜? そう、塩釜です。親しい友人に会いにときどき訪れる塩釜。超が何個もつくほど筆者の個人的な話で申し訳ないが強引に続ける。
塩釜にはパワースポットとして知られる塩竈神社があり、美味い寿司店もある。そうそう、酒蔵も。その酒蔵には利き酒ができるカウンターがあって、夏にはガラスの、冬には陶器のお猪口で旬のお酒を味わった。お猪口はお土産として持ち帰ることができ、そんなわけで我が家にはその蔵の銘柄入りのお猪口が何個かある。
「塩釜の酒蔵といえば、はいはい、あそこだね」と、ピンとくる日本酒通も多いだろう。ちなみに塩釜には酒蔵がふたつある。
友人が案内してくれた地元の料理店には塩釜のお酒はもちろん、ほかにも宮城県産のお酒が豊富に揃っていて、利き酒気分で楽しく杯を重ねた。
地元だからこそ揃うお酒も当然あるとして、都内にいるとそうはいかない。宮城の郷土料理店を探すか、アンテナショップや酒販店で調達するのが精いっぱい。ましてやあれこれ飲み比べできる機会は皆無に等しい。東北の厳しい冬に育まれた酒は、その昔、食通だった伊達政宗公にも愛されたと聞く。政宗公が宮城の酒を飲み比べしていたかどうかは定かではないが、なんと! 宮城の蔵元が集結するイベントが都内で開催されるというではないか。

宮城の蔵元23社(予定)が集結する「宮城の純米酒 七夕の宴」。さっそく、主催・運営する宮城県酒造組合のご担当者に詳細を伺った。
「震災前は東京で数回ほどPRイベントを行っていました。”七夕の宴”と銘打って首都圏で開催するPRイベントは昨年が最初です。地元宮城でのイベントは年に数回ありますが、首都圏で宮城の蔵元がこれほど集まるイベントはなかなかありません」。
日本酒イベントは数あれど、宮城の蔵元総出で、というのはなかなかレア。会場は昨年同様、港区白金台「八芳園」。各蔵元のブースをまわってワイングラスにお酒を注いでもらう立食パーティスタイルというのも変わらない。
会場にはイベント名にちなんで小さいものだが七夕飾りの演出も。願いごとをしたためた短冊は、仙台のお酒の神様「松尾神社」にて心願成就祈願するという。蔵元が持ち寄ったお酒の抽選会も予定している。

参加費には料理も含まれ、チケットとの交換で参加者全員に用意される料理と、取り分け自由のビュッフェ料理を用意。日本酒と料理のマッチングの可能性も広がりそうだ。では、前回と違うところは?

「昨年は女性限定のイベントでした。日本酒はもとより、宮城のお酒を応援してくださる男性ファンから、次は男性も参加できるイベントを都内で、との声が多数寄せられ、今年は男性、女性を限定せず、日本酒ファンに向けての開催となりました」
なるほど。レディースデー、レディースプランとなにかと女性が得するサービスが多いのは女性として嬉しいが、おいしいお酒は男女問わず多くの日本酒好きと分かち合いたい。そんなわけで、今年は女性同士はもちろん、日本酒が好きなカップルやご夫婦、気の合う男女の仲間とも参加できるというわけだ。
一夜限りの宮城の酒宴。誰を誘って行こうか考えるのも楽しいが、じっくり宮城の酒と向き合いたい、語り合いたいという方、おひとりさまでの参加、もちろんありです!
●DATA
宮城の純米酒・七夕の宴
日時:6月28日(水) 19:00~21:00
会場:八芳園(東京都港区白金台1-1-1)
料金:6480円(税込)
前売チケット取扱:イープラス、全国ファミリーマート各店
定員:300名(定員に達した場合は受付終了)
主催・運営:宮城県酒造組合(Facebook「宮城の酒」)
https://www.facebook.com/miyagishuzo/?fref=ts