エビチーはカズチーを超えられるのか?

というわけで、いざ「エビチー」を食べてみることに。とその前に、「エビチー」のパッケージに書かれたキャッチコピーを確認してみます。「かずのこ屋さんが辿りついた、味と食感の“Harmony”」。ん? カズチーと同じですね。

カズチーの場合は確かに燻製カズノコを使用していたので、このコピーは心に響きましたが、今回はエビのはずなので、やや混乱します。もっと言えば「ムムッ」となります。こうした一般人の反応は“二代目あるある”。つい一代目と比較し、厳しい目で見てしまうのです。
「かずのこ屋なんだろうけど、カズチーと同じコピーはやめるべき。せめてカズチーを産んだ最強スタッフが辿りついた、エビの味と食感の “Harmony”あたりが妥当では?」などと、余計なことを“したり顔”でSNSに投稿する人間も出てきそうです。これはしかし、性悪でよくありません。まずは食べてみないと。

さっそく袋を開けてみると、形は「カズチー」そっくり。二代目ですから、顔が似ているのは当たり前です。ただ、目をこらせば、チーズの中に大きくカットされたエビの赤い色がしっかり視認できます。
鼻に近づけてみても、さほどエビの匂いはしませんが、口に入れて噛むと、鼻に抜けるエビの香りがぶわっと広がります。食感はというと、エビのムチムチとした弾力とチーズのまったりとした舌触りが絶妙。やがてチーズが溶けると、最後にエビの強烈な風味が襲来します。
感想としては、ものすごいエビ感&エビ味、そしてチーズのコクとエビの相性も素晴らしい!

正直に言えば、「カズチー」を最初に食べたときの驚きに比べると、「エビチー」の衝撃度は低いものの、このエビの食感と味わいを力強く前面に出しつつ、チーズのコクにきっちり合わせてくるバランスの取り方は、さすがと言うほかありません。「カズチー」と同様、「エビチー」は、ドギモを抜かれるような優秀な商品だと想います。
というわけで、二代目のプレッシャーを見事に跳ね除け、新たな海鮮×チーズの境地を切り拓くことに成功している「エビチー」、ぜひ試してみてください。
(撮影・文◎ナナノナノ)