
上の画像をご覧ください。お皿の上にオムライスが置いてありますね。紡錘形で、黄色くて薄い卵に包まれ、真ん中にトマトソースがとろ~り。中にはケチャップ色のチキンライスがたっぷり入っているであろう、ふっくらとしたオムライス。絶対美味しいヤツです。
ふと横に目をやると、ミニサイズの「赤いきつね」と「緑のたぬき」もあります。王道の2大カップ麺です。「赤いきつね」の油揚げや「緑のたぬき」のカリカリの天ぷら。醤油のお出汁に浸して、うどんやそばをツルツルッとすすりたい。

舌の記憶というのは脳の記憶より深く鮮明なもので、過去に何度も経験した美味しい期待に胸が膨らみます。ところが、このオムライスも赤いきつねも緑のたぬきも、完全にその舌の記憶を裏切ってくるんです。なぜなら……

すべて本物じゃないんです。騙されました? でも、カッチカチの食品サンプルではありません。なんと、どれも、しっとり甘~いケーキなんです!
オムライスの卵は、卵焼きではなくクレープ。真ん中をカットすると、中身はケチャップライスではなく、レアチーズムース。そしてトマトソースは、実は苺のソースです。


「赤いきつね」も「緑のたぬき」も蓋に『マルちゃん』のロゴもバーコードも入っていますが、このシート、紙ではなくチョコレートです。食べられます。それをめくると、これまた完全に騙されちゃうほど本物そっくりの麺や具材。でも、麺はモンブランで、下にはクリームやスポンジケーキが入っているんです。
こんな騙し絵的なケーキを作ったのは、デザートバイキングで人気の『スイーツパラダイス』。これらは、同店の「そっくりケーキシリーズ」なんです。