ジントニックがこだわりのカクテルに変身

ヘンドリックス・ジンは、1999年にスコットランドで生まれたクラフトジンです。中には11種類の「ボタニカル」と呼ばれる香草や薬草、種子などが使われており、そこにバラの花びらやキュウリのエキスが加えられています。

ウェルカムドリンクでいただいたのは、シンプルなジントニック。このジントニック、よく見るとキュウリがトッピングされています。

ジントニックを飲んでみて意外だったのが、想像した以上にキュウリの香りや風味がしっかり感じられたことです。しかし、嫌な青臭さはまったくなく、スッキリした後味に思えます。バラのアロマはそこまで強く感じず、あくまでも華やかさにアクセントを添えているといったくらいです。いい意味で予想を裏切るクラフトジンであることがはっきりわかりました。
お待ちかねのカクテル2種を試飲
ヘンドリックス・ジンの味を覚えたら、ここでようやく世界的バーテンダーが入れてくれたカクテルの試飲へ。今回飲んだのは2種類のカクテルで、いずれもシャーメイン・アン・シオ氏が考案したレシピに基づいて作られたものです。

オーダーしてしばらく待っていると、カクテルがやってきました。こちらが「YARROW(ヤロウ)」と「ORRIS(オリス)」です。

筆者はこれまでさまざまなカクテルを口にしてきましたが、いずれも初めて飲むカクテル。「YARROW」から飲んでみたところ、こちらはビールの味わいを感じます。レシピを確認したところ、ヘンドリックス・ジンにタラゴン、フェンネル、アマーロ、そしてホップ(ビール)を加えているようです。ビールにジンを合わせたカクテルは「ドッグス・ノーズ」と呼ばれ、ビールのコクや旨みと人の香りが楽しめます。カジュアルに飲めるカクテルで、これは仲間とワイワイしたいときに良さそう。
それに対し、「OPRRIS」はちょっと落ち着いたシチュエーションで飲みたくなる味。こちらはヘンドリックス・ジンに玄米茶、ヴァイオレット、アブサンを使ったカクテルで、甘さを感じつつも玄米茶ならではの香ばしさが引き立っています。紫色のビジュアルからは想像もつかない和のテイストを感じられるのがいいですね。
キュウリとローズの組み合わせが生み出すオンリーワンの魅力を持つヘンドリックス・ジンは、クラフトジンが好きな人だけでなく、これからクラフトジンの世界に飛び込んでみたい人にもぴったり。変わり種でありながら王道でもあるこのジンをぜひ味わってみてください。
●DATA
ヘンドリックス・ジン
●著者プロフィール
今西絢美
編集プロダクション「ゴーズ」所属。デジタル製品やアプリなどIT関係の記事を執筆するかたわら、“おいしいものナビゲーター”として食にまつわる記事も執筆中。旅先でその土地ならではのローカルフードを探すのが好きで、フードツーリズムマイスターの資格も持つ。