奈良県民に愛される銘菓「さつま焼」。焼きたてが食べられるのは本店の茶房だけ!かき氷メニューもあるよ!

奈良県民に愛される銘菓「さつま焼」。焼きたてが食べられるのは本店の茶房だけ!かき氷メニューもあるよ!
食楽web

●奈良の愛され銘菓「さつま焼」。本店でしか味わえない“焼きたて”を食べに行こう!

 奈良土産の定番で、コロンとしたサツマイモみたいな形のお饅頭「さつま焼」をご存じでしょうか。

 小豆のこし餡を小麦粉と卵で作った皮で包み、串で刺してほっくりと焼き上げたお饅頭です。地元では、進物や仏事、日常のお茶菓子へと広く愛されています。

人気の観光エリアならまちにある『春日庵本店』。茶房は2階にあります
人気の観光エリアならまちにある『春日庵本店』。茶房は2階にあります

 この「さつま焼」を手がけているのは、『春日庵本店』。奈良県内の百貨店や土産物販売店、WEBサイトで購入できますが、本店では焼きたてを味わうことができるんです。

1つずつ手作業で焼き上げているので、形や色は少しづつ違います
1つずつ手作業で焼き上げているので、形や色は少しづつ違います

 近鉄奈良駅から徒歩で約15分、ならまち大通り沿いにある奈良町情報館を目印に、細い路地へ入るとすぐ左手に、『春日庵本店』はあります。

 春日庵は明治30年(1897年)創業。当初は持ち帰りのみの販売でしたが、2016年に店舗をリニューアル、新たに2階に小さな茶房がオープンしました。

 時間帯によっては、1階工房のガラス越しに、職人さんが串を回しながら饅頭を焼いている様子も見られます。

茶房でゆったり味わう焼きたての「さつま焼」

茶房の大窓。夏は木々の緑が広がります。
茶房の大窓。夏は木々の緑が広がります。

 2階の茶房は和室でテーブル式の座席が16席。大窓があり、座る場所によっては隣接している元興寺の境内を望むことができます。

焼きたてのさつま焼。抹茶の他には、コーヒーや和紅茶とのセットもあります
焼きたてのさつま焼。抹茶の他には、コーヒーや和紅茶とのセットもあります

 さつま焼はドリンクとセットのメニューになっています。今回、筆者がチョイスしたのは「抹茶セット」620円。

 持ち帰りのさつま焼は、餡と皮が程よく馴染んでしっとりとした状態ですが、焼きたては、温かい皮がさっくりほろりとしていて香ばしく、餡はいつもより柔らかい食感で、まさに別物!

焼きたての皮はサックリ、中はあんこがたっぷり
焼きたての皮はサックリ、中はあんこがたっぷり

 優しい甘さの餡に、抹茶のまろやかな苦みがよく合います。ものすごくシンプルながら、日本的わびさびを感じるホッとする味わい。これはやみつきになりそうです。

奈良といえばかき氷の聖地。かき氷メニューも充実してます!

氷クリームぜんざいと、古代の甘味料甘葛煎(あまづらせん)の味を再現した甘葛シロップ
氷クリームぜんざいと、古代の甘味料甘葛煎(あまづらせん)の味を再現した甘葛シロップ

 奈良といえば、かき氷。激戦区だけあって、こちらの茶房でも、ふわふわのかき氷を味わえます。通年メニューと季節限定があり、さっぱりしたものから、エスプーマをかけたトロッと濃厚なものまで様々です。

 こちらは昨年からメニュー加わった「氷クリームぜんざい甘葛(あまづら)シロップ付き」1000円。ふんわり氷の下にトロッとしたあんことソフトクリームが隠れています。

お土産の「さつま焼」も忘れずに!

さつま焼6個入箱990円
さつま焼6個入箱990円

 焼きたてのさつま焼を堪能した帰りは、ぜひお土産もどうぞ。バラは個包装で1個155円です。

 箱入りは6個入990円から色々な大きさがあります。プレゼントにはもちろん、自分用に持ち帰って、トースターで少し温め、茶房の焼きたて風にいただくのもおすすめです。

(撮影・文◎昆屋知杜)

●SHOP INFO
御菓子司 春日庵(茶房)

住:奈良市中新屋町29
TEL:0742-22-6483
営:11:00〜18:00(L.O.17:00)
休:木曜、第2、第4水曜
https://kasuga-an.co.jp/

●著者プロフィール

昆屋知杜(こんやちもり)

奈良生まれ奈良育ち。地方創生食文化大使、2級フードアナリスト。約10年の東京生活を経て、鹿恋しさにUターン。趣味は美味しいお店や雑貨屋めぐり。最近は野菜の取り寄せにハマり気味。