
扉を開けてすぐに広がるスパイスの香り。白山にあるスリランカ料理店『ヤムヤムカデー』にて、「旅するスパイス料理教室」の第一回目のレッスンが行われました。
参加者が集まり、講師の古積由美子先生を囲みながら、南インドカレー、南インドでは定番の炒め物など副菜2種、伝統菓子のレッスンが始まりました。

最初に作ったのは、食楽web編集長が「どうしてもあのデザートが食べたい」と切望した「ココナッツバルフィ」。

スリランカ料理にも欠かせない「ココナッツファイン」をベースに、フライパンで炒りながら作ります。こんなに手軽に作れるのに、珍しいスイーツ。ココナッツの芳香が広がり、なんとも癒されるひと時でした。
![本場仕様のフライパンを使って [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/04/20250430-spiceclass04.jpg)
次はお待ちかねの「南インド風カレー」作り。
まずは本日使うスパイスの紹介から。一口にスパイスといっても産地によって風味が異なるとか。馴染みのあるシナモンでは、「セイロンシナモン」とインドの「シナモン」の2者を比べて、実際に香りの違いを実感しながら、作る料理によってどのように使い分けるかなどを学びました。

インド系の料理の特徴は、スパイスの香りを油に移すこと。しっかり目に油を引き、じっくりスパイスを煎ることが重要だとか。当日は、生徒さんが育てたカレーリーフも使用し、油で揚げるとより香りと食感が良くなる、など仕上がりを見越したプロならではの作り方に、参加者もメモを取りながら耳を傾けます。

さて、カレーを煮込んでいる間に副菜2種類を作るとともに、質問タイムも実施。「スパイスが買えるおすすめの店」、「先生が使っているインド系食器や調理グッズ」、「スパイスが服についたらどうやって洗えば良いか」、「余ったスパイスがどうする?」など、様々な質問があり、時折、どっと大きな笑いが起こりつつ、和やかに進んでいきました。
![[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/04/20250430-spiceclass07.jpeg)
古積先生からは、「ブラックペッパーやチリはあとから足してもOK」という柔軟な考えも共有された他、「酸味、辛み、塩味のバランスがとても重要。スパイス料理は“引き算の料理”ということを意識してみてください」など、実践的なアドバイスも。


試食タイムでは、「おいしい!」の声が飛びかい、古積先生から、「おかわり欲しい人~」の呼びかけに「はーい!」とおかわり続出。あっという間にお鍋も空っぽになりました。

今回の料理教室では、「世界一予約が取れない」と言われた伝説のレストラン『エル・ブジ』のシェフ、フェラン・アドリアとソムリエチーム、スペイン・バルセロナを代表するビールメーカー『ダム社』のブラウマイスターとともに生み出したビール「INEDIT(イネディット)」が提供されました。
世界最高峰のシェフが、あらゆる料理との相性を追求し開発したビールのため、前菜やサラダはもちろん、カレーのようにスパイスの効いた一皿とも相性バツグン。
コリアンダーやリコリスのスパイシーな香りとともに、柑橘の爽やかさと繊細な苦味が織り成し、「すごくフルーティー!」とカレーとのペアリングを楽しみました。
次回の「旅するようにスパイスを学ぶ料理教室」の開催は、5月17日(土)を予定しています。旅先を「北インド」へ移し、2種類のカレーとともに副菜、炊き込みご飯の作り方を学びます。
※開催概要はこちらをご確認ください
https://www.instagram.com/syokurakuweb/
(文◎亀井亜衣子)