南インド料理は面白い。スパイスの香りと笑い包まれた「旅するようにスパイスを学ぶ料理教室Vol.1」レポ

南インド料理は面白い。スパイスの香りと笑い包まれた「旅するようにスパイスを学ぶ料理教室Vol.1」レポ
食楽web

 扉を開けてすぐに広がるスパイスの香り。白山にあるスリランカ料理店『ヤムヤムカデー』にて、「旅するスパイス料理教室」の第一回目のレッスンが行われました。

 参加者が集まり、講師の古積由美子先生を囲みながら、南インドカレー、南インドでは定番の炒め物など副菜2種、伝統菓子のレッスンが始まりました。

参加者たちは講師の実演を間近に見ながら、スパイスの扱い方、炒めるタイミング、具材のバランスなど、家庭でも再現しやすいレシピを教えていただきました
参加者たちは講師の実演を間近に見ながら、スパイスの扱い方、炒めるタイミング、具材のバランスなど、家庭でも再現しやすいレシピを教えていただきました

 最初に作ったのは、食楽web編集長が「どうしてもあのデザートが食べたい」と切望した「ココナッツバルフィ」。

生徒と講師が調理をバトンタッチする場面も
生徒と講師が調理をバトンタッチする場面も

 スリランカ料理にも欠かせない「ココナッツファイン」をベースに、フライパンで炒りながら作ります。こんなに手軽に作れるのに、珍しいスイーツ。ココナッツの芳香が広がり、なんとも癒されるひと時でした。

本場仕様のフライパンを使って [食楽web]
本場仕様のフライパンを使って [食楽web]

 次はお待ちかねの「南インド風カレー」作り。

 まずは本日使うスパイスの紹介から。一口にスパイスといっても産地によって風味が異なるとか。馴染みのあるシナモンでは、「セイロンシナモン」とインドの「シナモン」の2者を比べて、実際に香りの違いを実感しながら、作る料理によってどのように使い分けるかなどを学びました。

炒める過程では、香りと音を頼りに、具材を入れるタイミングを体感しながら。参加者からは「へぇ〜!」という驚きの声も
炒める過程では、香りと音を頼りに、具材を入れるタイミングを体感しながら。参加者からは「へぇ〜!」という驚きの声も

 インド系の料理の特徴は、スパイスの香りを油に移すこと。しっかり目に油を引き、じっくりスパイスを煎ることが重要だとか。当日は、生徒さんが育てたカレーリーフも使用し、油で揚げるとより香りと食感が良くなる、など仕上がりを見越したプロならではの作り方に、参加者もメモを取りながら耳を傾けます。

実は、追加した分まで参加者埋まるというありがとい状況により、当初用意した鍋では全員分のカレーが煮込めないというハプニングも。途中から業務用の大きな鍋でぐつぐつと完成まで仕上げていきました
実は、追加した分まで参加者埋まるというありがとい状況により、当初用意した鍋では全員分のカレーが煮込めないというハプニングも。途中から業務用の大きな鍋でぐつぐつと完成まで仕上げていきました

 さて、カレーを煮込んでいる間に副菜2種類を作るとともに、質問タイムも実施。「スパイスが買えるおすすめの店」、「先生が使っているインド系食器や調理グッズ」、「スパイスが服についたらどうやって洗えば良いか」、「余ったスパイスがどうする?」など、様々な質問があり、時折、どっと大きな笑いが起こりつつ、和やかに進んでいきました。

[食楽web]
[食楽web]

 古積先生からは、「ブラックペッパーやチリはあとから足してもOK」という柔軟な考えも共有された他、「酸味、辛み、塩味のバランスがとても重要。スパイス料理は“引き算の料理”ということを意識してみてください」など、実践的なアドバイスも。

お待ちかねの試食。生徒さんも配膳を手伝ってくださり、参加者同士で会話を弾ませる姿も見られました
お待ちかねの試食。生徒さんも配膳を手伝ってくださり、参加者同士で会話を弾ませる姿も見られました
完成したカレープレートと「INEDIT(イネディット)」
完成したカレープレートと「INEDIT(イネディット)」

 試食タイムでは、「おいしい!」の声が飛びかい、古積先生から、「おかわり欲しい人~」の呼びかけに「はーい!」とおかわり続出。あっという間にお鍋も空っぽになりました。

作りたてのカレーと冷えたビールで乾杯!
作りたてのカレーと冷えたビールで乾杯!

 今回の料理教室では、「世界一予約が取れない」と言われた伝説のレストラン『エル・ブジ』のシェフ、フェラン・アドリアとソムリエチーム、スペイン・バルセロナを代表するビールメーカー『ダム社』のブラウマイスターとともに生み出したビール「INEDIT(イネディット)」が提供されました。

 世界最高峰のシェフが、あらゆる料理との相性を追求し開発したビールのため、前菜やサラダはもちろん、カレーのようにスパイスの効いた一皿とも相性バツグン。

 コリアンダーやリコリスのスパイシーな香りとともに、柑橘の爽やかさと繊細な苦味が織り成し、「すごくフルーティー!」とカレーとのペアリングを楽しみました。

 次回の「旅するようにスパイスを学ぶ料理教室」の開催は、5月17日(土)を予定しています。旅先を「北インド」へ移し、2種類のカレーとともに副菜、炊き込みご飯の作り方を学びます。

※開催概要はこちらをご確認ください
https://www.instagram.com/syokurakuweb/

(文◎亀井亜衣子)