BEAMSの名物ディレクターが絶賛する山形県酒田市の「飾り菓子」とは?【フーテンの寅みやげ】

山形から秋田に移動し、おいしいものを大満喫

新幹線の駅でもある秋田駅すぐ近くの「秋田市民市場」
新幹線の駅でもある秋田駅すぐ近くの「秋田市民市場」

 さて、翌朝、酒田駅でレンタカーを返却し、羽越本線に乗って北上しつつ向かったのは秋田県です。周知の通り、秋田の食文化とお酒は非常にレベルが高い! というわけで、現地で出合った“おいしいもの”の話を中心にご紹介していきましょう。

秋田名物「ハタハタ」の唐揚げです
秋田名物「ハタハタ」の唐揚げです

 まずは居酒屋『丿貫(へちかん)』さん。地元の食材を活かした料理と豊富な秋田の銘酒がとにかく素晴らしいお店でした。とくに印象的だったのは「ハタハタの唐揚げ」。今にも飛び上がりそうなビジュアルと、絶妙な揚げ具合。もちろん、燗酒との相性は言わずもがな、最高の一皿でした。

「ふくたち」のおひたし
「ふくたち」のおひたし

 また、「ふくたち」という秋田県南部が発祥の幻の野菜のおひたしも美味しかった! 白菜を真冬に育て、結球させずに収穫したものを「ふくたち」と呼ぶそうで、地元でも幻の野菜として珍重されるそうです。醤油をちょいとたらして生卵をくぐらせていただくその味は、想像を軽々と超える味わいでした。

市場で売られていた「ふくたち」[食楽web]
市場で売られていた「ふくたち」[食楽web]

 余談ですが、その後、秋田駅近くの「秋田市民市場」で偶然その「ふくたち」を発見! 買って帰ろうかとかなり悩んだのですが、荷物が多くて断念。しかし今となっては買わなかったことをめちゃくちゃ後悔しています……。

まとめ

 そんなわけで、今回の一番のお土産は、山形県酒田市でしか手に入らない「飾り菓子」でした。久しぶりに帰った自宅の部屋で、「ハタハタ」や「ふくたち」と各地の地酒、そして美しい東北の雪景色に想いを馳せながら、愛らしい「飾り菓子」を眺めています。

今回の旅先

●御菓子司 小松屋又三郎
山形県酒田市船場町1-7-46 旧廻船問屋「家坂亭」敷地内

●久村の酒場
山形県酒田市寿町1-41

●川柳
山形県酒田市中町2-6-9

●丿貫(へちかん)
秋田県秋田市中通4-13-12

●著者プロフィール

鈴木修司(すずきしゅうじ)|BEAMS JAPANクリエイティブディレクター

1976年、三重県松阪市生まれ。年間120日近くを旅に費やし、日本各地の様々な場所で魅力的なモノ・ヒト・コトを発掘。大学などで講師を務めることも。著書に『銘品のススメ』、監修書籍に『都道府県おでかけ図鑑』などがある。