【京都みやげ】名代豆餅で有名な老舗『出町ふたば』の“お豆三兄弟”を食べ比べてみた/和菓子に恋して

誰もが知る『出町ふたば』で知る人ぞ知る「お豆三兄弟」とは?

豆餅以外にも草餅や季節の和菓子なども多数ラインナップ
豆餅以外にも草餅や季節の和菓子なども多数ラインナップ

 まずは何といっても「豆餅」を購入しましょう。人によっては豆大福とも呼ばれていますが、正式名称としては「名代豆餅(なだいまめもち)」です。若干ややこしいですが、間違えないようにしましょう。

 出町ふたばといえば豆餅が代名詞的存在で、お店を訪れるほぼ100%の人が購入していると思います。しかしお店は豆餅専門店というわけでもなく、和菓子やお赤飯など、ほかにも色んな商品が売られています。

 そんな中、通な人がおすすめするのが「お豆三兄弟」と呼ばれているトリオ。出町ふたばでは先ほどの豆餅のほかに、黒豆大福と福豆大福という2種類の豆大福を加えたラインナップが密かに「お豆三兄弟」と呼ばれたりしています。

「お豆三兄弟」をそれぞれ実食してみたら

「名代豆餅」240円
「名代豆餅」240円

 京都に所縁のある人なら誰しも一度は食べたことのあるこちらの豆餅。改めて見ると豆の存在感がすごい。皮に練り込まれた豆は「赤えんどう豆」のという、小豆とは別の大きめの豆を使っています。

 大粒の赤えんどう豆はガッシリと力強く、豆の中はホクホクとした食感。そこにモチッとした大福の皮とほのかに塩味のする上品なあんこが組み合わさってバランスは抜群です。

 かなり大ぶりではありますが、気が付くと2個くらいペロっと食べてしまいます。あんこは外側の豆の印象も強いので、粒あんと思われがちですが実はこしあんとなっています。

「黒豆大福」260円
「黒豆大福」260円

 豆餅を堪能したので、次はお豆三兄弟の2番手を食べたいと思いますが、まずは先に黒豆大福を食べたいと思います。

黒豆大福の中身は粒あん。お正月感のある味わい

外見は豆餅とそっくりだけど印象のかなり異なる黒豆大福
外見は豆餅とそっくりだけど印象のかなり異なる黒豆大福

 一見すると豆餅と似ているこちらの黒豆大福。その名の通り外側の皮に練り込まれているのは黒豆。あんこは豆餅と違って塩気がなく、やや素朴な印象のある粒あんが入っていました。

 あんことお餅とほっくりと甘い黒豆の組み合わせは、お正月の雰囲気が頭によぎる逸品となっていました。

福豆大福のあんこは秋冬になると「芋あん」が入っている

「福豆大福」260円
「福豆大福」260円

 最後に食べたのは、福豆大福。こちらの外側の皮には、ぷっくりと大粒の白大豆が  入っています。豆餅のガシッとした力強い食感とは対照的な、しっとりふんわりとした食感です。

 福豆大福は中に入っているあんが季節によって変化。春夏は粒あんが入っているのですが、秋冬には芋あんになっています。

三者三葉のあんと豆が楽しめるお豆三兄弟 [食楽web]
三者三葉のあんと豆が楽しめるお豆三兄弟 [食楽web]

 コクのある芋あんとふっくらと味わい深い白大豆の印象によって豆餅とは対照的にかなり優しい印象の商品となっていて、秋冬の福豆大福は豆餅より好きという人も多い通好みの人気の商品となっています。

絶対喜ばれる京都みやげの『出町ふたば』
絶対喜ばれる京都みやげの『出町ふたば』

 今回、行列に並んでの購入となりましたが、電話にて事前予約しておくと並ばずに店頭受け取りで購入することもできます。豆餅以外は品薄なことも多いので、確実に食べたいのであれば予約して確保しておいた方がベター。

解放感たっぷりの鴨川デルタで食べる豆餅も風情たっぷり
解放感たっぷりの鴨川デルタで食べる豆餅も風情たっぷり

 購入した豆餅は家やお宿に持って帰って食べるのもいいのですが、お店の目の前は、鴨川と高野川が交差する鴨川デルタと呼ばれる京都の町と自然が融合するエリア。

 春や秋など過ごしやすい季節には、川の風に吹かれて食べるのも京都旅行の一幕にオススメです。

(撮影・文◎けいたろう)

●SHOP INFO
店名:出町ふたば
住:京都府京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236
TEL:075-231-1658
営:08:30~17:30
休:火・第4水曜・お正月

●著者プロフィール

けいたろう
旅するグルメライター。大阪と京都をむすぶ京阪電車の沿線在住で、複数の旅行情報サイトにて旅とグルメのガイド記事を執筆。気になるグルメ情報があるとB級グルメも高級店も穴場のお店も有名行列店でも、とにかく幅広く取材!食楽webでは関西グルメ情報を中心に紹介しています。

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