粒あんの魅力を楽しむ『納言志るこ店』

鎌倉小町通りの細い路地を入ったところにある甘味処が、1953年創業の『納言志るこ店』。ガラガラと引き戸を開けて、のれんをくぐれば映画のセットになりそうなノスタルジックで懐かしい雰囲気が広がります。

店名の通り、自家製の粒あんを使った「田舎しるこ」が名物です。毎日大きな羽釜でコトコトと煮た小豆のおしるこは、ふっくらとした粒あんを堪能できる逸品。昔ながらの甘〜いおしるこに、これからの季節、心も体もほっこりと癒されるでしょう。
●SHOP INFO
店名:納言志るこ店
住:神奈川県鎌倉市小町1-5-10
アクセス:JR鎌倉駅東口より徒歩約4分
営:11:00〜18:00(L.O.17:00)
休:水曜、第3木曜
https://www.instagram.com/nagon_siruko/
【鎌倉の老舗甘味を味わう】食べ歩きの王道! 老舗の『コクリコ』

鎌倉でクレープといえば、50年以上続く『コクリコ』。訪れるなら、観光客で賑わう小町通り店よりも、鎌倉駅すぐの御成通り店がおすすめ。古民家を改装した店内席もあり、時々ふらりと立ち寄って小休憩します。
甘いものからお惣菜系まで50種類以上のクレープは400円から。名物はシンプルな「レモンシュガー」なんだけど、この日は「生クリームチョコバナナ」650円を注文しました。

食券を購入して店員さんに渡すと、目の前でクレープを焼き上げてくれます。あっという間に焼き上がった生地は、甘くていい香り。ほんのり温かいパリッとモチっとする香ばしい生地と、お店で泡立てたひんやりした生クリーム。溶けていくチョコとバナナ……昔から変わらないこの味。
混み合う前の午前中に訪問して、のんびり過ごすのがおすすめです。(ライター・はた)
できたて、とろける『豊島屋八十小路』の本わらび餅

鎌倉土産の「鳩サブレー」で知られる豊島屋の甘味処『豊島屋八十小路(としまやはとこうじ)』。観光客で賑わう小町通りから1本入った場所にあります。のれんをくぐって中に入れば、大きな窓から素敵な中庭が見えて、落ち着いた雰囲気。
こちらの名物が「本わらび餅(ほうじ茶付き)」。国産わらび粉を使い、注文を受けてから作られる人気の一品で、できたてを食べることができるんです。
ぽよんぽよんとした柔らかさのわらび餅は、つまんだお箸から滑り落ちそうなほど。ちょっとむせそうなくらい(笑)のたっぷりのきな粉と、黒蜜をたっぷり絡めていただきます。口に含むと、ほわんと温かいわらび餅がとろけていく。何度でも食べたくなる逸品です。(ライター・はた)

●SHOP INFO
店名:豊島屋菓寮 八十小路
住:神奈川県鎌倉市小町2丁目9-20
営:10:30〜17:00
休:水曜
https://www.instagram.com/hato.0810.36/
北鎌倉の東慶寺の敷地内でいただく伝統のフルーツケーキ

北鎌倉の東慶寺の敷地内にある『喫茶吉野』は内緒にしておきたい憩いの場所。
今、ブームの昭和レトロを感じる老舗の喫茶店ですが、ここに来るとレトロという言葉も関係なく、ただただ、「本当にいいものはずっと変わらずいいんだなあ」と感じる空間と美味しいコーヒーが味わえます。

陰影のある室内、光を纏うテラス席。創業当時から変わらぬ調度品やソファの座り心地の良さ。サイフォンで入れるコーヒーの濃いけれど雑味のない味。ここにいるだけで、心や身体の雑味まで抜けていくよう。
サイフォンコーヒーに並んで、唯一無二なのが「フルーツケーキ」。先代のレシピを今に受け継ぐこのケーキ、ぜひ食べてみてください。ふんだんのフルーツが入っていて、しっとりと、うっとり、味わい深い。
訪れただけで過去にも未来にも地方にもトリップした気分になれる希少な喫茶です。(執筆・まみくま)