徳島県の各地で食べられる阿波尾鶏

阿波尾鶏を巡る旅、まず訪れたいのは、美馬郡つるぎ町にある徳島県の道の駅第一号「貞光ゆうゆう館」。つるぎ町特産の熟成阿波尾鶏はもちろん、半田そうめん、ゆず、すだちなどの地域の特産品、お土産品を販売。

地元の農家さんによる朝採れ野菜は新鮮そのもの。特産品を生かした料理が食べられるレストランもあり、シンボルタワーからは吉野川を臨む360度ビューが楽しめます。休憩場所としてだけではなく、ここを目的地として訪れる人も多く、毎日賑わっています。

物産館の熟成阿波尾鶏コーナーには手軽にすぐ食べられる熟成阿波尾鶏の加工品も色々あるうえ、レストランでは地元の特産品を生かしたメニューも充実しています。阿波尾鶏がメインのメニューは鉄板焼き、唐揚げ、阿波尾鶏カレー。シンプルに阿波尾鶏を味わうのなら鉄板焼きがおすすめ。地元の魚や半田そうめんもぜひ。
●DATA
貞光ゆうゆう館
住:徳島県美馬郡つるぎ町貞光大須賀11-1
TEL:0883-62-5000
営:8:30~18:00(3月下旬-11月下旬)
休:レストラン:水曜、物産館:第三水曜
徳島の文化と歴史と食を体感できるトロッコ列車

徳島県では、2020年から徳島駅〜阿波池田駅間を、「藍よしのがわトロッコ」という観光列車が結んでいます。名前の由来は吉野川が育んだ「阿波藍」。徳島では藍で富を築いた藍商人により、阿波おどりをはじめとする徳島の文化が花開きました。
走行区間は先述の通りJR徳島駅〜阿波池田駅までですが、通常の車両とトロッコ車両が連結されている関係で、トロッコ車両の乗車区間は石井駅〜阿波池田駅間になります。

車内ではガイドさんが地元の歴史や文化を紹介してくれます。トロッコ車両はテラス席のようで開放感たっぷり。吹き抜ける風を感じながら緑いっぱいの吉野川の絶景をながめ、お酒や軽食も楽しめます。

実は2016年に県の駅弁が途絶えてしまっていた徳島県。このトロッコ列車の運行を機に、待望の駅弁が復活。それがこの「阿波尾鶏トロッコ駅弁」です。阿波尾鶏は塩こしょうのシンプルな味付けで程よい歯応えとコクのある個性を引き立たせています。予約制で車内限定販売なので、トロッコ列車のチケットを取ったら忘れずに予約しましょう。
●INFO
藍よしのがわトロッコ
運転区間:徳島駅~阿波池田駅(トロッコ乗車区間は石井駅~阿波池田駅間)
もちろん、街中でも食べられる阿波尾鶏

徳島駅からほど近く。地元で人気の居酒屋『とくさん』では、備長炭で丁寧にあぶられた阿波尾鶏がいただけます。パリッとした香ばしい皮の焼き加減と阿波尾鶏ならではの肉の弾力と旨みがすごいと評判です。

阿波踊りもいいけど、阿波尾鶏もね! というわけで阿波尾鶏を探しながら旅行をすると徳島県の新しい魅力が発見できるはず。心も胃袋も満たされる楽しい徳島旅行をぜひどうぞ。
●著者プロフィール
工藤真衣子
Photographer。人物を中心に様々な媒体で撮影。グラビア、インタビュー、プロフィール、ドラマ映画スチールなど。ライター:食レポ、レシピ記事は現地系異国メシ、珍しい食材、味のある店など個人的に好きな店や料理を紹介。新宿御苑前で写真館「スタジオ アトリーチェ」経営。