丼の隅々までのこだわり
そこで、今回は、私を惑わせる3つのラーメンを紹介しましょう。まずは私の基本とも言える「塩そば」から。

毎朝の5時からスープをとるそうです
先ほど申し上げたように、「塩そば」というのは、スープをどれほど丁寧に取っているかがすぐにわかってしまうラーメンでもあります。
『勝本』さんの場合、完璧です。ベースのスープは、名古屋コーチンをはじめとする鶏の様々な部位とゲンコツを、サバ節のブロックなどと一緒に6時間ほど煮込んでいるそうです。毎朝5時からその作業を行うと言っていました。これがすべての味の基本となります。
「塩そば」は、さらにアサリや数種類の乾物を入れて、より“深み”のあるスープに仕上げています。

そして“カエシ”は、与論島やフランスの塩に、昆布などをふんだんに入れて取っているそうです。
精魂込めたスープと塩の絶妙な塩梅。まずはレンゲ1杯のスープを口に含んでよく感じて欲しいです。
また、こちらの麺は、スープの種類によって4種類あります。老舗の麺屋『浅草開化楼』さんに、それぞれの味に合わせたドンピシャな特製麺をオーダーしているんです。チャーシューもスープの種類によって部位や調理法を変えているんですよ。ちなみに「塩そば」は平打ち麺で、豚ヒレ肉に塩胡椒したロースト仕立て。

こんなに丁寧に作られた「塩そば」をいただいたら、違う味にも興味がそそられるでしょ。では次に「濃厚煮干しつけそば」をご紹介します。