通常の半額近い価格で味わえる「板前スクールランチ」

実はこの『SUSHI BANYA KAI』では「板前オープンスクール」という取り組みを実施しています。「寿司職人になりたい」という人の中から志の高い人を入店させ、ベテラン職人と一緒にカウンターに立たせて実践で「寿司のなんたるか」を覚えていくというシステムです。
献立は8000円程の料理内容ですが、品川店のランチでは板前スクール生が握る「板前スクールランチ」として、4840円(税込)でいただけます。ランチが通常価格よりも安い理由は、まだ修業中の寿司職人が握るからなのです。
全16品にも及ぶ豪華なコースがこの価格でいただけるお得感、そして(修業中ではあるものの)本物の味を提供する若手職人のフレッシュな接客の楽しさもあり、この「板前スクールランチ」は特に人気なのだそうです。

いざ「板前スクールランチ」を実食。お通しのもろこし豆腐にはじまり、主役の7貫の握りとなる本鮪の中とろ、大とろ、天然平目昆布〆、金目鯛、鰹たたき、縞鯵、帆立が1貫ずつ提供されます。
ネタごとに身の硬さや質感が違うはずなのに、すべて美しい湾曲を描いており、口の中で綺麗にほぐれてくれるシャリの握り具合も一流の味わいです。

もちろん、ネタも絶品揃い。大とろや金目鯛は、煮切りが脂の旨みをグッと引き出し、クセがある鰹などは、マスタードを合わせることで個性的な味わいを表現しています。口にするたびに「旨い!」と声が出てしまいます。いずれのネタにも職人の技を感じるものばかりで、繊細で優しい印象を受けました。
この他、別途提供された鰻茶碗蒸し、お浸し、帆立、後半の寿司の生雲呑と煮穴子、丼のKAI丼やお椀、そしてカステラ玉子、西瓜まで、大満足の味を楽しむことができました。この味・このクオリティで4840円(税込)は、控えめに言ってかなりお値打ちだと思います。