最強料理芸人・クック井上。のレシピ本が登場! その実力を忖度なしに実践調査!

最強料理芸人・クック井上。のレシピ本が登場! その実力を忖度なしに実践調査!
食楽web

 教育番組や食系メディアでおなじみの芸人・クック井上。氏による初の著書。その内容に注目が集まる。『クック井上。の魔法の万能調味料 料理酒オイル いつもの料理が突然プロの味! 感涙レシピ100』(ダイヤモンド社)より好評発売中

レシピの実力を証明するためクック井上。氏が来襲!

 料理芸人・クック井上。氏の著書『クック井上。の魔法の万能調味料 料理酒オイル いつもの料理が突然プロの味! 感涙レシピ100』(ダイヤモンド社)が話題を集めています。

 クック井上。氏といえば、さまざまな料理番組で並み居る料理好き著名人を抑え、“最強料理芸人”とも呼ばれる人物。フードコーディネーター、食育インストラクター、野菜ソムリエ、こども成育インストラクター、BBQインストラクターなどの資格を保有し、グルメ系メディアで引っ張りだこ。そんなクック井上。氏が開発した油と料理酒を1対4の割合で混ぜるだけの“魔法の調味料”こと料理酒オイル。これを使うだけでどんな料理もプロの味に変わる、というこのレシピ。気になる人も多いことでしょう。

 しかし! 近年のレシピには「魔法!」「神!」「奇跡!」といった言葉が氾濫し、少々食傷気味なのも事実。平たく言えば、「ちょっとおおげさなんじゃないの?」という疑いが拭い去れないわけです。

 そんな失礼な疑いが耳に届いたのか。ある日、クック井上。氏が、食楽編集部にやってきました。その手には、野菜炒めの食材と自前の調味料。「つべこべ言わずに食べてみろ!」という自信に満ちた表情で、特設のキッチンに向かいます。そんなわけで、突如はじまったクック井上。の魔法のレシピ 実践編。その模様を忖度なしにお届けします。

普通のレシピと、オリジナルレシピの2種の野菜炒め。

 ルールは簡単。野菜炒めを普通の作り方と井上氏流の作り方の2種類制作。完成品を居合わせたスタッフが試食する、という流れです。

「“普通の作り方”といってわざと不味く作ったと思われるのは心外なので、ちゃんと手間をかけたレシピで作りますよ」

 とまず井上氏が取り掛かったのは、普通の野菜炒め。野菜をカットし、強火で熱したフライパンに火の通りにくいものから順に投入。フライパンを振りながらじっくり炒め、すべての野菜に火が通ったら調味料で味付けして完成。その出来栄えは、“料理好きな人が作った野菜炒め”の印象。現状ではとくに非の打ち所もない、十分な完成度にみえます。

まずは普通の野菜炒め。ニンジン、キャベツの芯、キャベツの葉という具合に、火の通りにくい食材から順にフライパンへ
まずは普通の野菜炒め。ニンジン、キャベツの芯、キャベツの葉という具合に、火の通りにくい食材から順にフライパンへ入れ、順に火を通していく
菜箸でかき混ぜ、フライパンを振りながら均一に火を通す
菜箸でかき混ぜ、フライパンを振りながら均一に火を通す
およそ10分で“普通の野菜炒め”が完成。一般的な家庭の野菜炒めだ
56分で“普通の野菜炒め”が完成。一般的な家庭の野菜炒めだ

 続いてはいよいよクック井上。氏のレシピ。料理酒オイルを除いて、使う食材や調味料はまったく同じです。

 先程と同様、野菜をもやしの長さに合わせてカットしたら今度は火が通りやすい順にボウルの中に重ねます。今回でいえばボウルの底からニラ、モヤシ、キャベツの葉、キャベツの芯、ニンジンという順番。そして温めて油を引いたフライパンに、このボウルを逆さにして野菜を一気に投入。すると、火が通りにくい野菜が下に、火が通りやすい野菜が上に来る。そして魔法の料理酒オイルをひとまわし、ふたまわし。そこからはフライパンには一切手を触れず、1分ほど火にかけたまま放置します。

「油と混ざった料理酒オイルが一気に猛烈なスチームになります。火が通りやすい野菜が蓋の役割を果たし、スチームが野菜の中で対流。火が通りにくい野菜から火が通っていきます。決して野菜を混ぜないでください。」

 と井上氏。1分後、天地を返すようにしてトングでフライパンの中の野菜の上下を入れ替え、さらに30秒ほど放置。そして調味料を入れて全体をざっとかき混ぜたら、もうクック井上流野菜炒めの完成です。

ボウルの底から順に、火の通りやすい野菜を積み重ねる
ボウルの底から順に、火の通りやすい野菜を積み重ねる
ボウルを逆さにして下準備した野菜を一気にフライパンに投入
ボウルを逆さにして下準備した野菜を一気にフライパンに投入
ここで料理酒オイルを大さじ1ほどひとまわし。慣れないうちはしっかり計量を
ここでボトルを振って、料理酒オイルを大さじ2ほど回しかける。慣れないうちはしっかり計量を
料理酒オイル投入後はフライパンを動かさず、蒸気で野菜に火を通す
料理酒オイル投入後はフライパンを動かさず、猛烈なスチームで野菜に火を通す
トングで上下を入れ替えて再び放置した後、調味料を加えたら鍋をあおって全体に味をまわす
トングで上下を入れ替えて再び放置した後、調味料を加えたら鍋をあおって全体に味をまわす

食べる前から一目瞭然。シャキシャキの野菜は、まさに魔法!

普通の野菜炒め(右)とクック井上。氏のレシピの野菜炒め(左)。その違いは一目瞭然
普通の野菜炒め(右)とクック井上。氏のレシピの野菜炒め(左)。その違いは一目瞭然

 さていよいよ実食タイム。という前に、まずは見た目で違いは一目瞭然。まったく同じ食材で作ったにも関わらず、盛り付けの高さが2倍近くも違うのです。

「野菜に傷がつかず、水分が内部に閉じ込められている証拠」

 と井上氏。見るからにシャキシャキの野菜炒めです。では気を取り直して、実食。言うまでもなく、写真右が普通の野菜炒め、左がクック井上。氏流の野菜炒めです。

「右は家庭の味、左は町中華の味」
「家庭の火力でこの食感は無理だと思ってました」
「右もおいしいけど、左は別格。野菜の甘みが感じられます」

 と、試食した全員がクック井上。氏のレシピの方を絶賛。

シャキシャキの食感と野菜本来の甘みに試食した全員が絶賛
シャキシャキの食感と野菜本来の甘みに試食した全員が絶賛

「お店は強い火力で一気に炒めることができます。ただよく見ていると、調理途中で油を垂らしたり、少量の水分(料理酒やスープなど)を加えています。そして中華鍋をあおることで鍋の中で油と水分を混ぜ、スチームを起こして手早く食材に火を通します。しかし家庭のコンロでその高温を再現するのは難しいですし、フライパンをあおるのが苦手な方も多いでしょう。そこで考えたのが料理酒オイル。最初から油と料理酒を混ぜて、プロの料理人が中華鍋の中ですることを事前にしてあげる発想です。回しかけて料理酒オイルがフライパンに触れると、水よりも沸点が低い料理酒と油が喧嘩をして猛烈なスチームとなり、火の通したい食材から効率良く食材に火を通すことができるのです」

 誇らしげな顔でそう解説するクック井上。氏。たったいま、まさに“魔法”のような野菜炒めを体感したため、その言葉にも説得力が感じられます。

 料理酒オイルを使用した100のレシピが掲載された『クック井上。の魔法の万能調味料 料理酒オイル いつもの料理が突然プロの味! 感涙レシピ100』。たしかにこれを読めば、おうち料理のお悩み解決! 他にも硬くなりがちなお肉料理がしっとりしたり、ボソボソになりがちな挽肉料理がジューシーになったり、一味足りない煮物がコク旨になったり、誰でも特別な技無しで手軽にプロの味に近づくそう。この本を手にすれば料理をするのがもっと楽しくなりそうです。

まさに魔法!というレシピを披露したクック井上。氏は、この誇らしげな顔
まさに魔法!というレシピを披露したクック井上。氏は、この誇らしげな顔

●DATA

『魔法の万能調味料 料理酒オイル いつもの料理が突然プロの味! 感涙レシピ100』

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