3代目・アンディさんこだわりの「フィッシュ&チップス」に、鮮度抜群な脂の乗った刺身!

まずはアンディーさんのイチオシメニュー、「英国風フィッシュ&チップス」。たらの大きなフライがドーン! サイズ的にもインパクトのある一皿です。
「日本ではタラは冬のイメージだけれど、この時期のタラも美味しいですよ」とアンディさん。某チェーン系アイリッシュパブだと、1~2口サイズのフライが数個、だけれど、ここのタラのフライは、おそらく2倍以上のボリュームです。最初はそのまま、2口目からモルトビネガーをドバドバかけていただきます。
日本ではまだ馴染みがないモルトビネガーですが、イギリスでは「フィッシュ&チップス」を注文すると当たり前のようについてくるお酢。言うなら喫茶店のナポリタンに粉チーズとタバスコが一緒に出てくるのと同じです。で、このモルトビネガーをかけると、フライだけれどさっぱり味わえるし、ビールとの相性パアワーアップ!

そして大きな塊だからなのか、中はフワフワ。超個人的な感想ですが、今まで日本で食べた「フィッシュ&チップス」の中で一番うまい! 「イギリスと日本ではタラの品種が違うんですよ」とアンディさん。話を聞きつつも、食べる勢いが止まらない!
ぶっちゃけ、たとえお酒が飲めなくても、ラグビーに興味なくとも、これだけを食べにくる価値あり! と言い切れる美味しさです。でかいけれど、モルトビネガーのさっぱり効果で気がついたら完食。お酒のつまみ、なんだけれど、出来立て熱々のうちに食べ切って欲しい激うまタラフライでした。

そして刺身の盛り合わせも、この店の顔と言えるメニュー。この日はマグロやマスなど5種類の切り身。彩りもきれいです。「うちの商売は、市場から美味しいものを買うだけなんですね。値段を考えないでいいものばっかり買ってる。商売としてはギリギリなんだけれど、それが先代からのやりかた。私もそれを継承しているんです」(アンディさん)。冷凍の魚は使わず、その時々の旬の魚介類が刺身に。これもマストで頼むべき一皿です。

最初は醤油だけ、それからわさびをちょっとつけて。新鮮なので魚の臭みは一切ありません。刺身だけではなくツマの大根やワカメ、シソの葉も食べてビールを一口。思わず、ぷっはー、っと声が出てしまいます。幸せな瞬間です。
ちなみに刺身は(小)3000円、(大)5000円。刺身ではないけれど、サイズ感がものすごい、タラバガニ(大)12000円、(小)6000円といったメニューもあります。この日は他に、クエの刺身1500円や鰹のたたき850円、キンキの煮付け2200円などが本日のおすすめ料理でした。
ラグビー観戦&トークのお供におすすめ! 「唐揚げ」&「サラダ」

海鮮居酒屋、ではありますが、揚げ物、肉料理なども人気。中でも一押しは「唐揚げ」だそうです。「うちの『唐揚げ』に添えてあるのはスイートチリソースなんですよ」。それは他では中々見ないかも。ニンニク醤油味とか塩味が多い中、スイートチリソースにディップして味わう「唐揚げ」は、エスニックな印象。一つ一つがごろっと大きい唐揚げで、噛むと衣ザクッと、中ジュワッ。そして後からやってくるチリソースの辛さとほのかな甘さ。確かにこれもビールが進む!
そして箸休め的にちょうどいい「ほうれん草とクルミのサラダ」。他にトマトやパプリカなどが入っていて色どりもいい感じ。時々やってくるクルミのザクザク感がいいアクセントです。
ラグビーで「フッシュ&チップス」といったらやっぱり黒ビール!

飲み物は、生ビール、瓶ビール、日本酒や焼酎など多種類取り揃えていますが、やはり一押しはギネスの黒ビール。生ビールはほかに、アサヒスーパードライ、サッポロ、キリンのハートランドがあるので、1杯目は普通のビール、2杯目黒ビール、または黒ビールとのハーフ&ハーフ、という風に味わうのも良さそうです。美味しい魚があって、美味しい酒があって。ラガーメンじゃなくてもこの店に足繁く通う常連さんが多い、というのに納得です。
まとめ:みんなでワイワイ会話と酒を楽しむ場所、それが『新日の基』!

「うちの店は席と席が近いから、ラグビーのことをよく知らない人でも気軽に話しかけてみんなで盛り上がることができる店です。デート向きの店じゃないね、大勢でワイワイ楽しむ店だから」と笑いながら話すアンディさん。ラグビーに興味がある人は、お客さんやスタッフさんにどんどん話しかけて楽しむのもいいし、ラグビーに興味がない人は鮮度のいい海鮮をはじめとする料理やお酒で楽しめばOK。何より、ガード下にある店舗なので、多少の大声は許してもらえるはず?
普段は有楽町や銀座、日比谷エリアで働く人たちで賑わうお店ですが、前回W杯の時は、店に入りきらないほど大勢の人が飲みに来たそうです。開催前のタイミングですが、できれば事前に席予約がおすすめです。9月の開催に向けて、今から盛り上がってみませんか?
(取材・文◎いしざわりかこ)