ラーメンとちゃんこ鍋のいいとこどり! 「鶴嶺峰つけ麺・横綱(メガ)」1518g

待つこと数分、目の前に出てきたのは、ツヤツヤの麺がドーン、そしていい香りのつけ汁。早速計測すると、麺は直径23cmの器で1237g、つけ汁は直径約15.5cmの器で281g(ともに器の重さを除く)。トータル1518g。さすが横綱、ワクワクするボリュームです。
「麺の太さは極太、若干ですが縮れ麺ですね。つけ汁はベースが豚骨魚介ですが、チャンコっぽい和風の技を加えているんですよ。仕上げに煮干し油も入れていますね」と話すのは店主の森 康人さん。
具は、麺の方にはほうれん草のおひたしと豚しゃぶ、つけ汁の方には油揚げ、肉団子、お麩、三つ葉。とっても和を感じます。「チャンコっぽいでしょ?」と店主。確かに他のつけ麺の店ではあまり見ないラインナップです。

横綱は、1日に3~4食は注文が入るとのこと。完食するためのアドバイスを聞くと「完食している人はそれなりのスピードで食べていますね。あと、一口が大きい! ただ、チャレンジメニューではないので、無理しないで適量を食べていただきたいです」と店主。やはりデカ盛りを軽やかに食べ切るには、リズム・スピード・バキューム力でしょうか。
そして素朴な質問。なぜつけ麺にちゃんこ鍋の要素とか、メニューが横綱とか大関とか、相撲に因んでいるのはなぜ?「実は私は元々井筒部屋に所属していたんですよ」。え? 元お相撲さん!! 現在の体型がでっぷりしていないので、全く想像していなかった。衝撃です。

「店名の鶴嶺峰は、現役時代の四股名なんですよ」と店主。ネットで検索したところ、昭和63年~平成15年まで活躍していたことが判明。そして、さらなる疑問、元お相撲さんなら、ちゃんこ鍋屋さんにならずになぜラーメン屋?
「私がラーメン好きだったから、ですね。どうせやるなら好きなものを作ろうと思ったんですよ」と店主の森さん。ちなみに、鶴見に店を出したのは、たまたま物件を探していた際、鶴見の物件を見つけたこと、そして四股名に鶴がつくことから親近感を感じたんだそうです。
まとめ

モチモチ、ツルプリの極太麺に、しっかりと絡むつけ汁。豚骨魚介スープならではの序盤に魚の旨み、後半に豚の甘みを感じる味わいで、具の相性もバッチリです。特に油揚げは、程よくスープを吸って口の中でジュワッと美味しさを拡散するハマる味! “ドロドロつけ汁=くどい”ではなく、旨みがギュッと集まった計算されたバランスのつけ麺でした。
(取材・文◎いしざわりかこ)