デミグラスソースもタルタルもたっぷり! 魅力的すぎる「レインボーオムライス」1441g

待つこと数分、目の前にやってきたのは、大皿の真ん中に大きなオムライス、デミグラスソースがたっぷりかかっています。
早速計測。直径33cmのお皿に、ドーンとオムライス。そしてオムライスの山肌に沿うように置かれたエビフライ、トンカツ、唐揚げのトッピング。エビフライの尻尾のところで高さ約11cm、重さは1441g(器の重さを除く)。そして、エビフライと唐揚げにはタルタルソースたっぷり。足りないってことはまずありえない、マヨラーやタルタル好きにはたまらない大満足の量がかかっています。

「うちは創業が1960年、日本が貧しい時代から、リーズナブルにお腹いっぱい食べられるものを、というのがコンセプトなんですよ」と話すのは2代目オーナーの結城星余さん。最初はカレーのお店だったそうですが初代オーナーが米軍基地関連で仕事をしていたこともあって洋食メニューを取り入れ、今の料理長がイタリアンの流れを作ったとのこと。
「ピザソース、デミグラスソース、ミートソース、カレーソースはずっと継ぎ足しでやっているんですよ。我が店の誇る4大ソースですね」。1960年って単純計算で60年前。ずっと継ぎ足してきたと思うと、すごい歴史を感じます。

まずはオムライスから一口。とろっとろの玉子に、どこか懐かしい味わいのケチャップライス。満遍なくデミグラスソースがかかっているので、ほんのり甘く、そして深い旨みを感じられます。続いてトンカツ。程よい厚みでこちらもデミグラスソースと好相性。そして、タルタルたっぷりの唐揚げはサクッとジュワッと。タルタル効果で濃厚な美味しさ、かつ酸味がいいバランスに。玉子の味をしっかり感じるタルタルはエビフライにももちろん濃厚な美味しさをプラスしてくれます。
デミグラスとタルタル、2つあるからこそのメリハリのある美味しさ。単調になることもある、大盛りオムライスが、カツやエビ、唐揚げなどでいいアクセントになっています。大人向けのお子様ランチみたいな感じ? あれも食べたい、これも食べたい、を実現させたらこうなった、といったメニュー構成です。

そういえば、注文した時から気になっていた。なぜ名前が「レインボー」オムライスなんですか?
「それはトンカツの茶色、デミグラスソースの茶色、唐揚げの薄茶色、ケチャップライスの赤茶色、玉子の黄色など、7色の料理だからなんですよ」とニッコリ。おお~。赤橙黄緑青藍紫ではなく、黄色~茶色系の7色だからなんですね! あとは、タルタルの白とか、エビフライの尻尾のオレンジとかも入ってくるのかな? 意外な理由に、オーナーの遊び心を感じます。

「(M)の場合、トンカツは肉だけで80g前後ですね。唐揚げは1個50gほどのチキンが3つ。エビフライも1本50~80gのものが3つ。オムライスがお米だけで600gで、ソースと玉子で約1kgぐらいですかね」とオーナー。今回は(M)ですが、さらに上の(大)にするともっとすごい量になるの?
「いえいえ、一気に倍の量になるとかではありません。スプーン何口か、の違いですよ」とニッコリ。とはいえ(M)で1441gなら、(大)を注文したら確実に1.5kg超え。初めて食べにきた人は(S)から初めて、物足りなかったら次回(M)、(大)と階級を上げていくのがよさそうです。

そしてもう一つ疑問。YouTube限定メニューって? 「あれは、YouTubeの動画向けに大盛り、デカ盛りを作ったんですが、そのメニューを一般の方でも楽しめるように、ボリュームダウンして作ったものなんですよ。フードファイター並みに食べられる、という人は、2~3品頼んで、いっぱい食べて鬱憤を晴らして楽しんでもらいたいですね」。なるほど。
初めてなのにどこか懐かしさを感じる、ほんのり甘くて優しい美味しさのデミグラスソースに、オムライス、唐揚げ、エビフライ、トンカツなど大好きなものばっかりが巨大ワンプレートになった「レインボーオムライス」。次回は誰か誘って、ピザやパスタ、カレーなど、伝統の継ぎ足しソースで作る他のメニューも食べたいと思います!
(取材・文◎いしざわりかこ)